
【写真】日向坂46が見せた“変わらないもの”と“変えていくもの” ライブフォト(37枚)
■過去のライブと比較して見られた“ステージングの変化”
最新の14thシングル「Love yourself!」の活動をもっての卒業を発表している二期生・富田鈴花は、ステージ終盤に「はじめてこんなにリハーサルで全員で密にからめあえた」と当日までを振り返り、「ダンストラックだったり、曲がリミックスされてたり」という挑戦がたくさんあったと語っていた。
約2時間20分にわたって展開したライブは、過去のメンバー総出演による“全体ライブ”とは雰囲気が異なり、グループの“挑戦”がたしかな形として伝わってきた。
実際、当日に披露した複数の曲で、センターを務めるメンバーが、アレンジされた長尺のイントロに合わせて舞う姿は、ステージングの変化を象徴していた。
「月と星が踊るMidnight」のイントロでは、センターを託された二期生・金村美玖がステージ下で灯るスポットライトの光を受けて、しなやかに舞う。まっすぐな視線で踊る姿には、グッと引き込まれた。
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■高橋未来虹の「全員、騒げー!」で継がれたキャプテンの歴史
グループの挑戦はまだあった。現メンバーによる、一期生曲のパフォーマンスだ。
アンコールで二〜四期生が披露した一期生曲「愛はこっちのものだ」の曲中で、現キャプテンの三期生・高橋未来虹が「全員、騒げー!」と叫んだ場面では、初代キャプテンの一期生・佐々木久美が「誰よりも高く跳べ!2020」で観客を鼓舞する面影が自然と連想された。
一期生全員が卒業しても、歴史は受け継がれる。そしてまた、歴史は塗り替えられる。
笑顔を浮かべる五期生は、日向坂46の未来そのものだった。MCでは緊張した面持ちだった五期生のメンバーも、パフォーマンスとなると凛とした表情を見せていた。
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本編中盤では、二〜四期生の期別曲に数名の五期生がそれぞれ加わってパフォーマンス。「青春の馬」「君はハニーデュー」や「僕に続け」では、現体制の全メンバー30人が力をひとつにした。
日向坂46の前身“けやき坂46”を継ぐ「誰よりも高く跳べ!2020」「NO WAR in the future 2020」や、客席が虹色に染まる「JOYFUL LOVE」など、これまでの定番曲はセットリストになかった。しかし、ステージ終盤で高橋が「虹の向こうに一筋の光のような、そんなものが見えた感覚でした」と語っていたように、あるべきものは守りつつ、変わろうとする新体制の意気込みは十分に伝わってきた。
当日発表された9〜11月に開催されるさらなる挑戦の舞台である全国ツアーに向けて、グループはますます進化していく。(文:カネコシュウヘイ)
※高橋未来虹の高は正式には「はしごだか」