ベラ・ハディッド「レッドカーペットや会場内でのヌード」と「過度なボリュームのある衣装」が禁止された今年のカンヌ国際映画祭。この新しいドレスコードは、フランスの法律と映画祭の方針に沿ったものであり、イベントの品位を守るための措置とされているが、来場者のなかにはルールに従わなかった人も。
そうしたなか、これまでたびたび“ほぼ裸みたいな”ネイキッドドレスを披露してきたトップモデル、ベラ・ハディッドの装いが脚光を浴びている。
◆深いスリットからヒップが……人気モデルの絶妙なセクシードレス
これまで幾度となく、セクシーなドレス姿でカンヌ国際映画祭のレッドカーペットを席巻してきたベラ。2024年には、バストが完全に透けて見える大胆なドレス姿を披露し、見る人の目を釘付けにした。
ヌードスタイルやシースルーの衣装が禁止された今年、どのような衣装を身にまとうのか、注目を集めていた彼女。選んだのは、サンローランのブラックドレスだった。
背中が大きく開いたアシンメトリーなネックラインに、太ももまで入った深いスリットからはヒップもチラ見せ。大胆で挑戦的なデザインのドレスを、控えめかつエレガントに着こなした。
SNS上で「エレガントなのにセクシー」「大胆で刺激的」「ベラはカンヌでこれまで以上に強いインパクトを残すための方法をちゃんと知っていた」とポジティブな反応が多かった一方で、一部のメディアやファッション関係者などからは「映画祭のドレスコードに反するのではないか」という意見もあがり、賛否が分かれる結果に。
とはいえ、厳しいルールの中でも最大限の自由を表現したサンローランとベラを称賛する声が概ね多いようだ。
◆「ル―ル違反した」セレブたち。退場させられたケースも
ゲストの通行や座席の確保を妨げるとして、長いトレーン(裾部分)など過度なボリュームのある衣装も禁止された今年のカンヌ。そのルールをきっちり守った参加者もいた一方で、「完全無視した」と注目を集めたセレブも。
その1人がドイツ出身のスーパーモデル、ハイディ・クルム。
ピンクのフラワーモチーフの華やかなドレスを着て、レッドカーペットに登場したハイディ。ドレスの長いトレーンとボリュームのあるデザインがひときわ目を引いていたが、本人は全く気にしない様子で、カメラの前で堂々とポーズを決めていたという。
他にも中国人インフルエンサーのワン・チェンフイが、クリーム色のフリルが幾層にも重なったドレスで登場し話題に。ただ、2人とも「ルールを無視したセレブ」として目立ってしまったものの、特にお咎めなしだったようだ。
けれども、チェンフイと同じ中国出身の女優チャオ・インズに対しては、厳しい対応が取られたようで、「カンヌのドレスコードに違反し退場させられた」と報じられている。
アジア系の複数メディアによると、彼女が着ていたのは、世界中のセレブから支持されているクチュールブランド「JoliPoli」のドレス。シースルー素材でできており、体の一部が透けて見える状態になっていたようだ。
ただし、「問題だったのはドレスではなく、レッドカーペットに長時間とどまっていたため、立ち退くよう注意を受けた」といった情報もある模様。実際のところ、「ドレスコードに抵触して」退場させられたのかどうか、はっきりしないようだ。
◆「ヌード禁止は良いルール」と話していた米女優も……
ドレスコードをものともせず、自分のスタイルを貫いた来場者がいた一方で、素直にルールに従ったセレブも。
米大物女優のハル・ベリーは、当初着用しようと思っていたドレスが、トレーンが長すぎると判断して断念。衣装を直前で変更したという。
ハルは米エンタメ業界紙『バラエティ』に対し、「素晴らしいドレスを用意していたんだけど、トレーンが長すぎて今夜着られなかったわ」と打ち明けたうえで、「ルールは破らない」と話していた。ところが……。
やはり最後までガマンできなかったのか、その後行われた上映会では、ボリューム感たっぷりのドレスを着て登場した。
とはいえ、ふだんは「ちょっとやりすぎでは?!」といわれるくらいセクシーなドレスを着ることも多いハルが、今回のカンヌでは露出度高めのファッションは封印。主催者側が通告したドレスコードについても、「ヌードを禁止するというのは、恐らく良いルールではないかと思う」と話している。
「イブニングドレスにヒール推奨」といった厳格な衣装ルールが存在しているというカンヌ映画祭。ただ、その基準や定義があいまいなのも事実で、ときにはトラブルも起きている。昨年の映画祭では、米歌手で女優のケリー・ローランドやドミニカ人女優のマシエル・タベラス、韓国人女優で歌手のユナが、レッドカーペットから強制的に退場させられたとの噂が飛び交い、人種差別ではないかと大論争を巻き起こした。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>