柴咲コウ&亀梨和也&木村文乃らが語る綾野剛『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』特別映像

0

2025年06月04日 18:01  cinemacafe.net

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

cinemacafe.net

『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』©2007 福田ますみ/新潮社 ©2025「でっちあげ」製作委員会
映画『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』より、主演の綾野剛に迫る証言映像と場面写真が公開された。

本作は、「死に方教えてやろうか」と教え子を恫喝した史上最悪の殺人教師が主人公の物語。福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)が映像化される。

今回公開されたのは、綾野へのインタビューと、柴咲コウ、亀梨和也、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫による役者・綾野剛の魅力を語るコメントと、本編・メイキングが挿入された映像。

小学校教諭・薮下誠一という人物像について、「答えがすごく多い人」と表現した綾野は、「小学校の先生のイメージは時代ごとに更新されている」と前置きした上で、「2003年という時代を目で見えるもので代表的に表現してしまうと、人物像はなかなか見えてこない。だから、その人の生活にどれだけ馴染んでいるか(=印象に残らなくていい)ということを意識しました」と明かした。

薮下を告発する保護者・氷室律子役の柴咲は、綾野について「お芝居に誠実な人で、一つ一つのディティールをきちんと捉えて、どう表現するべきかを常に考えている役者さんだなと思いました」と端的に述べ、週刊誌記者・鳴海三千彦役の亀梨は「“生きている現場”を、綾野さんから感じさせてもらいました」と空気感を語る。

薮下の妻・希美役の木村は、「セリフのやり取りから、想像をはるかに超えた誠一さんで来るから、そこにチューニングを合わせに行く作業が大変でもあったし、お芝居ってこういうことだなと思いました。台本に書いていない部分のふくらませ方が、すごくて」とコメント。自宅でのシーンでは、精神的に追い詰められていく薮下がありのままに映し出される。我を失いどんどん壊れていく薮下と、そばで見守り、支え、声をかける妻のやり取りは、観る者の想像をもはるかに超えてくる。

校長・段田重春役の光石は、「ちょっとした目線の動きとか台詞の間尺、相手を食う感じを、音から拾っているのかなと感じました」と細やかな演技を明かし、律子側の弁護士・大和紀夫役の北村は「根っこの部分でお芝居をしているように思いました。薮下をどう作るかじゃなくて、“薮下になる”という感じなんです。他の作品とも別人だし普段の姿とも違う。現場では、綾野剛ではなく薮下としていました」と述べた。

数々の作品で共演経験のある、弁護士・湯上谷年雄役の小林は、「声高に演技していくというよりも、何かを抱えた揺れる人をやりたいのかなと感じました。(薮下の)逡巡する想いに身を置いて演技しているように思いました」と円熟ぶりを評した。2人が共演したシーンでは、薮下の表情やふるまいから、心の中の揺れる感情がにじみ出ている。

最後に綾野は、「映画館で誰の時間を生きるかによって、この作品の見方が大きく変わると思います。誰の時間と共に過ごすかによって、感じ方も匂いも変わる。だから、いろんな人たちの時間を多様に生きてほしいです。それができるのが、映画だと思います。だからエンタメなんだと思います。観終わった後、自分の1秒をこれからどう生きていこうか、そういったことを感じてもらえたら、これ以上の幸せはないかなと思っていますね」と期待を込めた。

新たな場面写真は、薮下を自宅まで追いかける鳴海、週刊誌記事を見て苦い表情を浮かべる校長、薮下の行く末を懸念しているかのような湯上谷弁護士、律子の側で冷静に裁判を進める大和弁護士、証言台に立つ薮下…。薮下を取り巻く人間模様と物語の一面が垣間見える。

『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』は6月27日(金)より全国にて公開。





(シネマカフェ編集部)

    ニュース設定