『愛はステロイド』© 2023 CRACK IN THE EARTH LLC; CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED『ミッドサマー』『シビル・ウォー アメリカ最後の日』『関心領域』など、ジャンルレスな映画を数々手掛けてきたスタジオ「A24」が新たに放つ、規格外のクィア・ロマンス・スリラー『LOVE LIES BLEEDING』が日本版タイトル『愛はステロイド』として8月29日(金)より公開決定。さらに、キービジュアルと予告映像が解禁となった。
物語の舞台は、1989年。トレーニングジムで働くルーは、自分の夢をかなえるためにラスベガスに向かう野心家のボディビルダー、ジャッキーに夢中になる。
しかし、町で警察をも牛耳る凶悪な犯罪を繰り返す父や、夫からDVを受け続ける姉を家族に持つルーを庇おうとするジャッキーは、思いもよらない犯罪網に引きずりこまれることに…。
本作は、大胆で示唆に富んだストーリーテリング、刺激的な演出、そして俳優陣の化学反応が各所から絶賛され、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では94%フレッシュという高評価を獲得(6月3日時点)。
ゴッサム・インディペンデント映画賞をはじめとする世界各国の映画賞に44ノミネートを果たし、第74回ベルリン国際映画祭にも出品され、『ピンク・フラミンゴ』などで知られる鬼才ジョン・ウォーターズが<2024年最高の映画>として挙げた1作。
メガホンをとるのは、狂信の末に暴走するカトリック信者の看護師を描いたホラー『セイント・モード/狂信』で長編映画デビューを果たし、映画の常識を打ち砕いて世界に衝撃を与えた新鋭ローズ・グラス。
前作で彼女の才能に惚れ込み北米配給を担当したA24が、本作の製作にFilm4と共に名乗りを挙げた。
ローズ・グラス監督はその期待に応え、クィア・ロマンスに退廃的なフィルム・ノワール、デヴィッド・クローネンバーグを想起させるボディ・ホラー、そしてデヴィッド・リンチが愛するシュールレアリズムまで、あらゆるジャンルを横断しながら衝撃作を完成させた。
父親を嫌悪しながらもその影響下から逃れられない女性・ルーに扮するのは、『トワイライト』シリーズでブレイクし、『カフェ・ソサエティ』『チャーリーズ・エンジェル』などの話題作に出演、『スペンサー ダイアナの決意』では第94回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた名優クリステン・スチュワート。
彼女のパートナーとなるボディビルダー・ジャッキーに抜擢されたのは、同じくクィアであることを公表し、かつてボディビル選手として活躍し、俳優として『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』にも出演するケイティ・オブライアン。
ほかにも、不気味で抑圧的であり、圧倒的な力を持つルーの父親を演じるエド・ハリスをはじめ、ジェナ・マローンやアンナ・バリシニコフなど、これまでのイメージを打ち砕く役に挑戦している実力派キャストの名演からも目が離せない。
■惹かれ合うほど破壊される――身を寄せ合う2人の運命は?
この度解禁されたキービジュアルでは、筋肉美を誇るボディビルダー・ジャッキー(ケイティ・オブライアン)と、彼女に身体を寄せるルー(クリステン・スチュワート)の姿が印象的に描かれている。
80年代をイメージさせるネオンのタイトルに、「その想い、過剰摂取につき。」とタイトルとのリンクを思わせる、熱を帯びたコピーが。
さらに予告映像の前半では、不穏な音楽に乗せて愛を紡ぐルーとジャッキーが映し出される。しかし1本の電話で一変、暴力、叫び、銃撃戦など、2人の強い愛によって巻き込まれてしまう、衝撃的な事件の数々…。
そして映像のラストには、衝撃の展開を予感させるシーンが盛り込まれている。
そんな本作をいち早く鑑賞したゲームクリエイターの小島秀夫からは、「筋肉、銃、暴力、殺人、ステロイド。デヴィッド・リンチを失った我々に、筋肉質ではなくなった”ハリウッド“に、ローズ・グラスは再びステロイドを大量注入する!!全てはピュアで血塗れの“愛”のため」と、監督の才能にも言及した絶賛コメントが到着している。
『愛はステロイド』は8月29日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)