横浜流星の幼少期を熱演した越山敬達 (C)ORICON NewS inc. 俳優の吉沢亮が主演を務め、横浜流星が共演する映画『国宝』の初日舞台あいさつが6日、都内で行われた。横浜の少年時代を演じた越山敬達が、愛らしく撮影を振り返った。
【全身ショット】「血を意識した」奇抜ドレスで登場した寺島しのぶ 圧巻の歌舞伎シーンを熱く演じた越山は「撮影期間中、今まで経験したことないくらい気を張っていました。現場以外でも(自身が演じた)俊介が頭から離れないという現象に陥っていました」と語った。
そんな中、渡辺謙の言葉が励みになったそう。「渡辺謙さんと歌舞伎シーンで共演させていただき、『この苦しみは2人にしかわからない』と励ましの言葉をいただき、その言葉に支えていただき、撮影することができたと思います」と感謝。「黒川(想矢)くんをはじめとした同世代のキャストもたくさんいたのですが、頑張っている姿が支えでしたし、プッシャーでもありました。『国宝』の撮影をしたからこそ強くなれたと思います」と達成感をにじませた。
横浜は、越山の熱演について「愛嬌や放っておけない感じが出て、イキイキとしていました。一心同体にならなければならないし、幼少期が軸になるので、彼(越山)がそういう風に俊介を生きてくれたから自分も彼の意思を引き継いでいけたのかな」と、褒め言葉を並べた。
越山は「いや〜、よかったです」と愛嬌たっぷりの笑顔に。「オーディションで監督とお話しさせていただく機会があって、僕のにじみ出るにくめなさがと…」と自画自賛。渡辺謙は「そういうところなんだよっ」と、越山の憎めなさの虜になっていた。
本作は、黒衣として3年間歌舞伎の世界に身を置き、その体験をもとに執筆した吉田修一氏による小説を、李相日監督の手により映画化したもの。任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者の家に引き取られた主人公・喜久雄(吉沢)が、芸の道に人生を捧げ、やがて“国宝”と称される存在になるまでの50年を描く、壮大な一代記。
物語は、抗争によって父を亡くした喜久雄が、上方歌舞伎の名門・花井家の当主である花井半二郎(渡辺)に引き取られたことから始まる。喜久雄は、半二郎の息子であり、名門の跡取りとして育てられた俊介(横浜)と出会い、兄弟のように、親友として、そしてライバルとして、ともに芸に青春を注いでいく。天賦の才を持つ喜久雄と、歌舞伎の血統を受け継ぐ俊介の対比も作品の見どころのひとつとなる。
イベントには、吉沢、横浜、黒川、越山、渡辺のほか、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、永瀬正敏、宮澤エマ、田中泯、李相日監督が登壇した。