2025年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 6月6日、イタリアのサルディニア島にて、2025年WRC世界ラリー選手権の第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ1が行われ、スペシャルステージ(SS)6を終えた時点で、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)がトップとなった。日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合7番手につけている。
そんなデイ1を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1リタイア
「3台が同じステージでリタイアとなり、チームにとっては残念な一日となった。ステージの2km地点で橋にぶつかり、なんとかステージを終えることはできたものの、ダメージが大きすぎた」
「ダンパーの圧縮がなくなり、アームも曲がってしまった。サービスに戻すには、損傷が大きすぎた」
「これもラリーの一部だ。スタッフは今、すべてを元に戻すために一丸となって取り組んでいる。明日はリスタートして、より良い一日にできるよう願っている」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1リタイア
「ひとつのステージで3台のマシンを失った。Mスポーツにとって惨敗のステージだった。高速の右コーナーの出口でワイドになり、木にとらわれてホイールが外れてしまった。その時点で僕たちにできることはあまりなかった」
「チーム全体にとって非常に残念なことだと思う。ポルトガルの後、チームはテストでマシンをもっと速くしようと多くの作業をしたからね。ポルトガルと比べても、僕たちは0.5秒ほどは差を縮めていたと思うから、これは大きな一歩だ」
「明日以降はその勢いを維持し、ギリシャに向けた2日間のテストができればと思っている」
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1リタイア
「あのコーナーはペースノートでは全開のはずだったし、今でもそう思う。ただ、最初のエイペックスを少し逃したので、多少アクセルを戻す必要があったのだろう」
「横転する瞬間までは、それほど悪くなかったんだ。単なる小さなミスだったが、より大きな結果につながってしまった」
「マシンがサービスに戻ってきた後、あちこちのカーボンファイバーがちぎれたマシンを一目見たら、その見た目はひどいものだろう。それでも、それほどダメージはひどくないときもある。明日復帰できるよう願っている」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1リタイア
「リタイアで1日を終えるのはがっかりだ。昨年のサルディニア以来のことだし、好結果が続いていたのにそれが終わってしまうのは残念なことだ」
「高速でコーナーに進入した際に、マシンのフロントのコントロールを失った。15cmほどワイドになったようでリヤが何かに衝突し、タイヤにも損傷があった。残念ながら、それが僕たちの走行の終わりだった」
「午前中はほぼ全開で走っていたし、午後も同様だったので、少し予想外だったが、残念ながら僕達にとって今日は良い終わりにはならなかった」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合3番手
「午前中はトリッキーだったが、午後の最初のステージではグリップが向上し、ハードタイヤのおかげでマシンはうまく機能していると感じた」
「しかし、中盤でふたたび苦戦し始め、後にダンパーに問題があることが判明した。最終ステージを突破するだけでよかったが、そのステージは高速であると同時に荒れていて、マシンにとっては非常に厳しかったので、簡単ではなかった」
「2回目のループに向けて行った変更で、いくつか改善があったので、明日は新しい路面でどれだけの成果を出せるか見てみよう」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合2番手
「トップ争いを繰り広げ、(セバスチャン・)オジエとわずか2秒差でフィニッシュできたので、今日の展開にはかなり満足している。もちろん、彼を上回りたかったけれど、あそこでの戦いは楽しかった」
「残念ながら、最終ステージに向けて少し変更したせいで、マシンが硬くなりすぎ、あらゆる場面でタイムを失ってしまった。それでも、今日はたくさんのことを学んだよ」
「ラリーをリードするのは特別な経験だったし、明日に何をすべきかがわかった。差は非常に小さく、何が起きてもおかしくない。ここで良い結果を出すには、まず完走する必要がある」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合6番手
「予想通り、今日はロードクリーニングが大きな負担となった。ただ、フィーリングがポルトガルよりも改善されたことで、午前はそれほど悪くなかったと思う」
「午後も依然として若干のロードクリーニングのハンデが残っていたが、それに加えて、路面が硬く岩が出現している区間でも良いフィーリングを得ることができず苦労したため、今晩はその点を改善したい」
「明日は今日よりも出走順が有利になる。僕たちにとって確実な助けとなるため、明日も全力を尽くす」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合5番手
「チームにとっては決して悪い日ではなかった。ただ、出走順が2番手で苦戦すると予想していたし、クルマを快適に感じることも難しかった」
「それでも午前中の感触を踏まえ、サービスでクルマにいくつかの小さな変更を施した結果、より良いフィーリングが得られるようになり、午後にはクルマが確実に向上していた」
「再走ステージにおいても依然としてロードクリーニングの影響は感じられたが、好タイムを残せたことは非常にポジティブだ。良いフィーリングと有利な出走順を活かし、明日も安定したペースを維持したい」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合首位
「金曜日の段階で首位に立つことは想定していなかったので、今日の結果には大いに満足しているよ」
「ラリー・ポルトガルでの経験をもとに、いくつかのセッティング変更を施した結果、クルマのバランスが向上した。現状においては大変満足できる状態だ」
「今日は安定した1日だったが、最後のステージでリードを奪取できたのは、タイヤのマネジメントをうまく行えたからだと思う。それでも差はわずかなので、明日も今日同様に全力でプッシュする」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合7番手
「今朝の最初の段階では良いフィーリングを得ることができず苦戦しましたが、ステージとステージの間にセットアップを変更したところ、徐々に良くなっていきました」
「残念ながら午後2本目のステージの非常にタイトなコーナーで、予想より早くターンインしたところ、内側の岩に接触して横転してしまいました。非常に残念ですが、少なくともサービスに戻ることはできたので、リセットして明日に臨みます」
「デイ2も決して簡単な1日にはならないと思いますが、集中し続けてベストを尽くします。このラリーは小さなミスであっても大きな代償を払うことになるので、この後どのような展開になるのかまだ分かりません」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合4番手
「本日は非常に良好な1日だった。非常に堅実かつ安定したペースで走行することができたと思う。自らにとって出走順が有利であったこともたしかだが、速く走ることができた理由はそれに留まらないはずだ」
「以前のラリーに比べ、ハードにプッシュしているわけではなく、クルマに慣れていくにつれ自然とペースが上昇していくフィーリングもある」
「トップ3の選手たちは明日、必ず激しくプッシュしてくるだろうが、僕たちとしては今日と同様のペースを維持できれば充分だ」
[オートスポーツweb 2025年06月07日]