桑田佳祐「長嶋茂雄さんになりたかった」「引退に涙した1人」サザン「栄光の男」オンエアで感謝

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2025年06月08日 07:40  日刊スポーツ

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サザンオールスターズ

サザンオールスターズ桑田佳祐(69)が、パーソナリティーを務めるTOKYO FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」(土曜午後11時)に生出演し、3日に89歳で亡くなった巨人終身名誉監督、長嶋茂雄さんを悼んだ。


番組の冒頭トークで「先週東京ドームで全国ツアーを終えた我々、サザンオールスターズ。東京ドームと言えば、かつての後楽園球場の時代から、あの方の栄光が数多く刻まれた場所であります。私もその勇姿に魅せられ、引退に涙した1人です」と切り出し「桑田『ミスターに感謝』佳祐です」と自身の名をコールした。


その後、あらためて「今週の6月3日、あの長嶋茂雄さんが旅立たれました。89歳でいらっしゃいました。ご冥福をお祈りしたいと思います。本当にありがとうございました、といいますか」と報告。「長嶋茂雄さん…長嶋茂雄選手とも言いますし、我々の世代。長嶋茂雄監督、ミスタージャイアンツ、ミスタープロ野球。もう尽きないですね、あの方を語る話、何時間でもしていられます」と語った。


さらに「我々の世代はねV9、巨人がV9を果たした時代なんです。1番センター柴田(勲)に始まり8番キャッチャー森(昌彦、現祇晶)まで、そらで言える」と巨人黄金時代を振り返りながら「私が少年野球を始めたのは長嶋茂雄さんのおかげだし、長嶋茂雄さんになりたかったんです」としみじみ。「選手時代の長嶋さん、本当にカッコ良くて。『ミスター』だもん。でも私の場合は『燃える男』。格好いいんですよ、一挙手一投足が、三船敏郎さんみたいな、高倉健さんみたいな。『燃える男』、そういう呼び方が、私なんかはしっくりくる」と胸中を語った。


ここで「長嶋さんの引退試合で思ったことを見て思ったことを、歌詞にさせていただきました」と、サザンの13年リリースの「栄光の男」をオンエア。楽曲で追悼すると「長嶋監督って、おおらかで柔和なイメージがあるじゃないですか。でも監督になった時、ある選手の方に聞いたんですが、やっぱり怖かったんですって。長嶋さんが陽気で、王さんがストイックで努力家、みたいなイメージがあるんですけど、選手時代から長嶋さんは、ものすごい努力家で、それを見せなかったんでしょうね」と思い出しながら、監督就任初年度に最下位、翌年から連覇したことも話題にして「本当に、とにかくドラマを呼んでくる方でした」としのんだ。


サザンは、長嶋さんをモチーフにした「栄光の男」を13年、長嶋さんが松井秀喜さんとの国民栄誉賞ダブル受賞した直後のタイミングで発表。桑田が大学入学後、「何をやっても思い通りにいかずモヤモヤとした気持ちを抱えていた時期」の思いを歌に込めた。桑田は同曲を収録したアルバム「葡萄」(15年)で自ら記したライナーノーツに「ある日、喫茶店に入ると、長嶋さんの巨人軍引退試合が映っていた。それを見ていたら『こんなはずじゃ無かった』という思いがこみ上げて、涙が零れていた。音楽に精を出し、サザンのメンバーと出会う前の昔話である。そして時を経て、大人になったつもりの今、『栄光の男』とは程遠い自身を鼓舞しているかのような歌でもある」とつづっている。

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