画像:『アンゴラ村長「151センチ、48キロ」100ページ豪華版 withTALENTデジタル写真集』(講談社)お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴が、自身初となるデジタル写真集『3時のヒロイン福田麻貴デジタル写真集 Radiant Beauty』(主婦と生活社)を4月25日に発売した。
もともと、アイドルグループ「つぼみ(現・つぼみ大革命)」で活躍した実績のある美人芸人だけに、クオリティの高い写真集に仕上がっている。
◆女性芸人の写真集、異例のヒット
女性芸人の写真集といえば、お笑いコンビ・にゃんこスターのアンゴラ村長のデジタル写真集『151センチ、48キロ』(講談社)が記憶に新しいところだ。昨年5月16日に発売された同作は、ランジェリー姿にも挑戦し、1万ダウンロードを超えるというデジタル写真集としては異例のヒットを記録している。
また、ここ数年では写真集を発売する女性芸人が増えており、ぱーてぃーちゃんの信子が写真集『抱いて…』(集英社)、リンダカラー∞のりなぴっぴが写真集『Conceptual Infinity』(主婦と生活社)を発売している。
親子お笑いコンビ・完熟フレッシュの池田レイラは、昨年に写真集『進化する完熟フレッシュな水着〜prologue〜』(集英社)を発売した後、主にグラビアタレントとして活躍する動きを見せている。これまでになく、女性芸人が「脱ぐ」仕事をする機会が増加しているのだ。
◆女性芸人の“脱ぐ”写真集が続々登場、その背景とは?
では、なぜ女性芸人の写真集がこんなにも増えているのだろうか?
ひとつには、写真集が気軽に出版できるようになったことが関係しているだろう。各芸人が発売するのはどれもデジタル写真集であり、紙の写真集より安価に制作できる。
また、上記の芸人たちの写真集はどれも確認した限りでは、大がかりなロケをしていないものばかり。それが良いか悪いかという意味ではないが、デジタルで出版していることも踏まえ、かなりコストを抑えて制作されていることが予想される。
出版社としては、紙の写真集と違い在庫を抱える必要がなく、リスクを最小限に抑えた制作が可能だ。アンゴラ村長のように売れれば利益は多く、失敗しても痛手はそれほど大きくない構図になっているため、気軽に女性芸人の写真集を出版することができるのだ。
さらに、かつてないほど女性芸人の写真集が短期間で販売されているとはいえ、挑戦している芸人の数はまだ少ない。今回の福田の写真集も大きな話題となり、ネットニュースを中心にさまざまなメディアがその発売を報じている。
◆出版社と芸人、双方にメリットがある新たな潮流
番組でネタにしてくれる可能性も高く、出版社からすれば女性芸人はグラビアアイドルより「おいしい素材」となる。女性芸人にとっても、本業のお笑い以外の仕事は願ったりかなったりだろう。
アンゴラ村長の場合、写真集のヒットがきっかけで芸人としてテレビやマスコミに登場する機会が増えている。グラビア仕事が忙しくなっている池田レイラは特例としても、その他の芸人たちも写真集を発売することはエピソードとして取り上げられ、マイナスにはならない。
そう考えると、出版社と女性芸人の双方に利益があり、企画が通りやすくなっていることが推測できる。
◆次に写真集を出すのは誰?注目の女性芸人たち
さて、多くの女性芸人が写真集を発売しやすくなっている中、福田の次に続くのは誰なのだろうか?
これまでに写真集を発売している女性芸人を見れば、特例である池田レイラを除いて「テレビでも頻繁に見かけるほど売れている」ことが第一条件であり、さらにビジュアルの良さが求められていることがわかる。
具体例としては、お笑いコンビ・紅しょうがの稲田美紀が挙げられる。昨年開催したセミヌード写真展「MARRY MIKI」が大盛況となり、東京では4日間で4,000人以上が来場したとされている。すでに実績があるため、稲田が新たに写真集を制作すれば話題性も大いに期待できるだろう。
また、かつみ♥さゆりの「♥さゆり」にも注目したい。現在55歳ながら変わらぬ美貌を誇る♥さゆりは、Instagramのフォロワーが20万人を超えており、女性からの支持も高い。スタイルブックのような形を取れば同性が購入する可能性も高く、デジタル写真集として売り出せる逸材だ。
その他、信子・りなぴっぴが話題性の高い若手女性芸人であることを踏まえると、お笑いコンビ・エルフの荒川も注目すべき芸人だ。昨年、WebCMで脱ギャルのキレイ目スタイルを披露して話題を集めた荒川。
過去には、ピーチ・ジョンのモデルとしてランジェリー姿を披露した経験もあり、コンビ以外の仕事が何かと話題になる彼女だ。本格的な写真集となれば注目を集めると考えられ、信子・りなぴっぴと同等にメディア露出も期待できる、最適な人材だといえる。
◆女性芸人写真集ブームは今後も続くのか
以上のように、女性芸人の写真集に関する現状を論じてきたが、今後もこのブームは当面続くと推測される。前述したようにコスト面のリスクが低いことに加え、福田麻貴のケースでもまだ女性芸人による写真集の話題性が十分にあることが確認できている。
ビジネスとして成り立つと考えられ、条件がそろう女性芸人が現れれば写真集の出版は今後も続くだろう。果たして福田麻貴に続き、次に写真集を出版する女性芸人は誰になるのだろうか?
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆