限定公開( 1 )
歌手で芸人のタブレット純(50)が9日、東京・浅草公会堂で「タブレット純 リサイタル2025」を開催した。
ムード歌謡グループ和田弘とマヒナスターズの元ボーカルで、解散後は曲折を経て「ムード歌謡漫談」という新ジャンルを確立。中性的な風貌でか細い語り口調だが、歌声は低音というギャップで、観客を独特の世界に導く。その魅力で会場は満席となった。
「皆さまの前に立って歌っていると、皆さまの元気をいただいています」と喜んだ。「東京パラダイス」「そんな事より気になるの」「銀河に抱かれて」「夜をまきもどせ」などオリジナル曲のほか、マヒナスターズの曲やアイドル、シャンソン、歌謡浪曲など多ジャンルの24曲を披露した。
自ら描いた似顔絵をプロジェクターで映し出しての声帯模写では、フランキー堺さん、大橋巨泉さん、児玉清さんらが登場。ドラマやクイズ番組のナレーションという設定で、会場に爆笑が起きた。
サプライズは2部の開始早々だった。初挑戦のドラム演奏をしながらアリスの名曲「今はもうだれも」を熱唱した。その直後に、そのアリスのドラマー矢沢透(76)がスペシャルゲストとして登場したのだ。
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会場が騒然となる中、矢沢のドラム演奏をバックにアリスの代表曲「チャンピオン」を熱唱した。
2人は約3年前にラジオ共演で知り合い親交を深めた。今回のゲスト出演も快諾してくれたという。矢沢は「(リサイタルで)ドラム演奏をやりたいというので、多少アドバイスさせてもらいました。外観と違って、精神にすごい力強さを持っている。でもそれをにおわさないところが魅力です。本当によく勉強している方です」と評した。
タブレットは「パワーをいただきたいので『チャンピオン』を歌わせていただきました。(矢沢さんのドラム演奏で)おこがましく歌わせていただきました」と感激して話した。
終盤にはピアノの弾き語りに挑戦した。「YOUR SONG」(エルトン・ジョン)はてこずり何度かやり直したが、「イマジン」(ジョン・レノン)では見事に表現して、拍手喝采を浴びた。
昨年12月に著書「タブレット純自伝 ムクの祈り」(リトルモア)を発表し、話題になった。今月17日には人気シリーズ第4弾の「タブレット純の青春歌謡聖地純礼」(山中企画)を発売する。舟木一夫、三田明、梶光夫、美樹克彦、西郷輝彦、本間千代子らの『聖地』をめぐる本で、関係者は「重箱の隅をほじくるようなところが面白いです」と話している。
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3時間近いリサイタルを完走したタブレットは「いい思い出になりました。これからも頑張ります」とファンに感謝した。【笹森文彦】
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