長くバルセロナで活躍しているテア・シュテーゲン [写真]=Getty Images バルセロナに所属するドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンに退団の可能性が浮上しているようだ。9日、『マルカ』や『アス』など複数のスペインメディアが伝えている。
2014年夏にボルシアMGから加入して以降、「1番」を背負ってバルセロナのゴールマウスを守り続けてきたテア・シュテーゲン。公式戦出場数は歴代11位の「422」を数え、ここまで合計19個のタイトル獲得に貢献。昨年夏には退団したスペイン人DFセルジ・ロベルト(現:コモ)から腕章を引き継ぎ、チームのキャプテンに就任した。
しかし、迎えた2024−25シーズンはテア・シュテーゲンにとって試練の一年に。昨年9月に行われたラ・リーガ第6節ビジャレアル戦で右ひざの膝蓋腱を完全断裂し長期離脱。シーズン終了を待たずして戦列復帰を果たしたが、緊急補強した元ポーランド代表GKヴィオチェフ・シュチェスニーが存在感を示したことにより、負傷明けの起用はわずか2試合のみとなった。
こうした中、バルセロナは今夏の移籍市場でエスパニョールからスペイン代表GKジョアン・ガルシアの補強を画策している。すでに選手本人とは5年契約を締結することで合意に達しており、エスパニョール側にも2500万ユーロ(約41億円)の契約解除金を支払うことを通達した模様。仮に獲得が実現した場合、来シーズンはJ・ガルシアが正GK、シュチェスニーが二番手になる可能性が高いとも報じられている。
一部ではハンジ・フリック監督との関係性悪化も噂されているテア・シュテーゲンだが、自身に関するネガティブな報道がなされていることに不満を抱いているとのこと。フリック監督やデコSD(スポーツディレクター)との話し合いを望んでおり、フランス代表とのUEFAネーションズリーグ3位決定戦後には急遽バルセロナへ戻ったようだ。しかしながら、会談は実現しなかったと『マルカ』は報じている。
安定した出場機会が見込めないのであれば、テア・シュテーゲンが11年間を過ごしたバルセロナを今夏に退団する可能性もあると各メディアは指摘。現時点では残留し、J・ガルシアやシュチェスニーとの競争に臨む構えだが、ドイツ代表の正GKとして出場を目指すFIFAワールドカップ26を1年後に控え、難しい選択を迫られていることは間違いなさそうだ。
なお、バルセロナとしては給与が削減できるため、テア・シュテーゲンの放出を検討しているとも報じられている。