写真【今日のにゃんこタイム〜○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.176】
悪そうなヤツは、だいたいダチ。そんな決め台詞が似合いそうなのは、イカツイお顔をした銀くん(@9intheli0n)。
銀くんは、キリっとした目やエキゾチックショートヘアらしい口もとが愛くるしい男の子です。SNSでは個性が爆発する写真を多数披露。たくさんの猫好きさんを虜にしています。
◆チビ銀くんが見せた「やんのかステップ」がかわいすぎる!
銀くんは、2021年5月20日生まれ。飼い主さんはネットのブリーダーサイトで一目惚れし、同年の8月2日に家族として迎え入れました。
どことなく顔が渋かったことから、家族は味のある「銀」という名前をプレゼント。子猫の頃は好奇心旺盛で、よくかわいいひとり遊びを見せてくれました。
飼い主さんがときめいたのは、チビ銀くんが披露した「やんのかステップ」。
戸惑いながらも強気な一面を見せる無邪気な銀くんから、家族は笑顔を貰いました。
お迎え後、家族は頻繁に話しかける、同じ目線で遊ぶなどを意識し、銀くんが家慣れ・人馴れできるように配慮したそう。その優しさが伝わり、銀くんは徐々に心を許すようになっていきました。
◆家族一丸で乗り越えた「愛猫のFIP」
ところが、お迎えしてから2ヶ月後、まさかの事態が……。なんと、「猫伝染性腹膜炎(FIP)」という病気が発症したのです。
猫伝染性腹膜炎は、多くの猫が保有している「猫コロナウイルス」が突然変異し、発症する進行性の病気です。腹水や胸水が溜まる、目の炎症が起きるなど様々な症状が見られ、現れる症状によって「ウェット型」と「ドライ型」に分けられます。(※特徴が混在する混合型も存在する)
発症しやすいのは、1歳未満の子猫や免疫力が低下している猫。近年、FIPは治る病気になりつつありますが、子猫の場合は致死率が高いため、早期発見と早期治療が重要です。
銀くんの場合は1日10錠ほどの薬を3か月間服用し、奇跡的に寛解。苦しい治療を二人三脚で乗り越え、飼い主さんとの絆も深まりました。
病を乗り越え、大人になった銀くんは子猫期とは違い、ひとりの時には寝て過ごすことが多くなったそう。ただ、子猫の頃に習得した「やんのかステップ」は磨かれています。
「銀は顔が怖いけど、実はビビリな内弁慶。迎えてからは、笑いと家族間の会話が増えて幸せです」
◆強面なのにママが大好きなギャップに萌える!
内弁慶な性格以外にも、銀くんには意外なギャップが。意外にも甘えん坊で、ママさんを前にすると、デレデレモードになってしまうのです。
ママさんとは添い寝もOK。お水を飲む時には、「WOWOW(ウー)」という独特の声で教えてくれます。
ママさんをこよなく愛す銀くんは、入浴にもお供するそう。タオルを敷いた浴槽の蓋に乗る姿は、まるでサウナを楽しんでいるかのようです。
ただ、過去にはお風呂場で思わぬハプニングに見舞われたことも…。
「たまたま浴槽の蓋をせずに入浴したら、銀は蓋がないことやお湯が張ってあることに気づかなかったのか、果敢にジャンプして溺れました。自分のミスなのに、その後、3時間ほど怒られました(笑)」
そんなコミカルなやりとりをしながら銀くんとの絆を深めるママさんを羨ましく思うのは、パパさん。実は銀くん、パパさんのことはちょっぴり苦手。銀くんを深く愛しているパパさんはなんとか愛情を伝えようと奮闘していますが、なかなか愛は伝わりません。
家族の顔を見分け、華麗に態度を変える銀くん。いつか、パパさんの片思いが実りますように…。
「銀にはアレルギーがあるので、フードには気をつけています。目やにもよく出るので気づいたら拭くようにし、抜け毛が多いのでお掃除ロボットを活用しています」
そんな飼い主さんの言葉は、銀くんの見守り方を熟知しているからこそ出るもの。家族はイカツイお顔の裏に隠された繊細さも受け入れ、この先も銀くんを愛していきます。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291