ケリング アイウエアがイタリア企業レンティを買収　取引額は非公開

　仏ケリンググループ傘下の「ケリング アイウエア（Kering Eyewear）」が、イタリアのメーカーレンティ（Lenti）を買収したと発表した。買収額については明かされていない。

　レンティは、起業家のマルコ・ネグリ（Marco Negri）氏が、アイウェア分野におけるグローバル企業サフィログループ（Safilo Group）と提携し1996年に設立。現在約100人の従業員を擁し、グラフィックレンズの技術開発のほか、照明や自動車、オートバイ産業、光学外製品の製造・販売などを展開している。
　ケリング アイウエアは、2014年に設立。「グッチ（GUCCI）」「カルティエ（Cartier）」「サンローラン（Saint Laurent）」「ボッテガ・ヴェネタ（BOTTEGA VENETA）」「バレンシアガ（BALENCIAGA）」「クロエ（Chloé）」「アレキサンダー・マックイーン（Alexander McQueen）」をはじめとしたケリング傘下ブランドのほか、「リンドバーグ（LINDBERG）」、「マウイジム（Maui Jim）」、「ジール・オプティクス（ZEAL OPTICS）」など計14ブランドと提携し、アイウェアのデザイン、開発、販売を手掛けている。今年5月には、「グーグル（Google）」と共同でAndroid XRを採用した人工知能機能付き眼鏡を共同開発していることを発表した。
　今回の買収は、ケリング アイウエアが進行している自社の産業拠点における製造能力のさらなる拡大を目的とした産業開発戦略の一環。ケリング アイウエアの創業者で社長兼CEOのロベルト・ヴェドヴォット（Roberto Vedovotto）氏は、「当社は長年にわたりレンティ社の製品の素晴らしさを高く評価しており、今回同社がケリング アイウエアに加わり、当社の最高クラスの製造技術、設備、そして何よりも才能というプラットフォームに新たな専門分野が加わることを大変誇りに思う」とコメントしている。