7号車トヨタGR010ハイブリッド(トヨタ・ガズー・レーシング) トヨタGAZOO Racingのドライバー、ニック・デ・フリースは、6月11日水曜日に行われたル・マン24時間レース予選第1ステージで、7号車GR010ハイブリッドが敗退した経緯を説明した。
■アルピーヌに追いつきロックアップ
デ・フリースは19時30分から行われたハイパーカークラスの予選で、GT-One(TS020)オマージュカラーのトヨタのステアリングを握ったが、21台中17番手のタイムに終わり、木曜のハイパーポールへの出場を逃した。
このオランダ人ドライバーのベストタイムは3分25秒062。このセッションで最速となったキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの12号車キャデラックVシリーズ.Rのアレックス・リンは、3分22秒847を記録していた。
デ・フリースが小林可夢偉、マイク・コンウェイとともにドライブする7号車トヨタは、ハイパーポール進出を逃した6台のうちの1台となった。他には、アストンマーティン・ヴァルキリーが2台、プジョー9X8が2台、そしてプロトン・コンペティション・ポルシェ963が、この敗退グループに含まれる。
「総合的には、余裕を持って通過できるギリギリのところにいる」とデ・フリースは予選後、記者団に語った。「僕らには、余裕のあるマージンはないんだ」。
「僕のラップでは、アルピーヌがポルシェカーブでイエローフラッグを出し、2周目にはタイヤのピークが失われてしまった。それはまずまずのラップだったけど、最終シケインに差し掛かるところで、もう1台のアルピーヌに追いつきすぎてしまったんだ。追いついた後、接近してしまい、ロックアップしてしまった」
「1回目のランでは1周も(満足に)走れなかったし、2回目のランは基本的に1回しかアタックできない。1回目のランは心地よく、10番手か11番手くらいだったと思う。でも、イエローフラッグを受けたので、ペースを落とさざるを得なかった」
トヨタの8号車は、ブレンドン・ハートレーのドライブで3分23秒988の11番手タイムで予選を通過。これは、リンの最速ラップより1秒以上遅いタイムだった。
デ・フリースは、ハートレーのタイムは、2回目のランが計画通りに進んでいたら7号車がどうなっていたかを象徴していると語った。
「10番手か11番手くらいは可能だったが、それ以上は明らかに無理だった」とデ・フリースは語った。
「ブレンドンは2回目のランの1周目で、最大限の力を発揮した」
「1回目のランでは9番手と10番手だったが、イエローフラッグを受けて最後にアルピーヌに追いつかなければ、それが僕らのポジションだったと思う」
デ・フリースはさらに、トヨタはハイパーカーのライバルたちと比べて、1周だけでなくレース全体のペースも不足していると示唆した。
「速さが足りていない。それが僕らの最優先事項であり、焦点となるだろう。なぜなら、昨年もそうだったように、このように長いレースでは後方からのスタートとなったとしても、予選は結局重要ではないからだ。だけど、僕らは何とかして決勝に向けてペースを見つけなければならない」
「現時点では、充分な速さは得られていないと思う」
[オートスポーツweb 2025年06月12日]