トラック再編、意義を強調=豊田会長ら再任―トヨタ株主総会

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2025年06月12日 12:03  時事通信社

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時事通信社

トヨタ自動車の定時株主総会に向かう人たち=12日午前、愛知県豊田市
 トヨタ自動車は12日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開き、豊田章男会長や佐藤恒治社長ら10人の取締役選任案など会社側が提出した6議案が全て承認された。総会では豊田氏が、傘下の日野自動車と三菱ふそうトラック・バス(川崎市)の経営統合について「(国内トラック業界が)実質2グループになるという大編成が民間主導でできた」と意義を強調。「協調すべきは協調し、競争すべきは競争する」と語った。

 グループで相次いだ認証不正については、佐藤氏が「新しいことをやらないといけない時に起きた問題だった。現場を回り、(風土改革に)チームで取り組んでいく」と述べ、信頼回復へ決意を示した。

 グループ源流企業の豊田自動織機を非上場化する計画について、背景や理由、グループ再編の意義などを株主にどう説明するかも注目を集めたが、具体的な言及はなく、質問も出なかった。終了後、取材に応えたトヨタOBの80代男性株主は「なぜ非上場にするのかを一番聞きたかった」と語り、「『物言う株主』に言われたくないことがあるのか。後ろ向きな話でトヨタらしくない」と疑問を呈した。

 豊田氏の再任案を巡っては、認証不正などを受け、昨年は米議決権行使助言大手グラスルイスが反対を推奨したが、今年は賛成に転じていた。

 社外取締役らによる監視機能を強化するため、現在の「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」に変更する議案も承認。取締役の一部が監査等委員も務める形とし、取締役に占める社外取の比率を半数まで高める。元財務省事務次官の岡本薫明氏らが新たな社外取として承認された。総会は1時間47分で終了。出席株主は前年より2000人以上多い6752人だった。 

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