
【写真】『星つなぎのエリオ』豪華キャストが大集合!
本作は、ひとりぼっちの主人公エリオが、何光年も離れた星で、本当の居場所、大切なつながりを見つける物語を描くファンタジー・アドベンチャー。
全米公開を目前に控えた日本時間6月11日(現地時間:6月10日)、アメリカ・ロサンゼルスのエル・キャピタン・シアターにてワールドプレミアを開催。ピクサー・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクターをはじめ、監督を務めたマデリン・シャラフィアン、ドミー・シー、プロデューサーのメアリー・アリス・ドラムらスタッフ陣が集結した。
さらに、本年のアカデミー賞で助演女優賞を受賞し、年末には「アバター」シリーズの最新作の公開を控える、主人公エリオの叔母・オルガ役声優のゾーイ・サルダナらキャストの姿も。そんな豪華俳優陣と肩を並べて、USオリジナル版のオーヴァ役声優を流ちょうな英語で務めた渡辺直美が、本国メインキャストの一人としてレッドカーペットに登場。劇中の何光年も離れたところにある様々な星の代表が集う場所“コミュニバース”のように、カラフルに彩られた会場を沸かせた。
先日、日本人初となる、USオリジナル版と日本版の両方で声優を務めることが発表され大きな話題を呼んだ渡辺。ピクサーのUSオリジナル版声優はこれまで、「トイ・ストーリー」シリーズでウッディを演じたトム・ハンクス、『トイ・ストーリー4』でバイクスタントマンのおもちゃデューク・カブーンを演じたキアヌ・リーヴス、『ソウルフル・ワールド』で主人公のジョーを演じたジェイミー・フォックスなど名だたるハリウッドスターたちが選ばれてきたが、渡辺は本作でその仲間入りを果たすことに。
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レッドカーペットでは、様々なピクサー作品を世に贈りだしてきたピート・ドクターに渡辺が英語であいさつ。すると「それともフリーダと呼んだ方がいいかな?」と、渡辺が『リメンバー・ミー』で日本版声優を務めたキャラクターの名前で声をかけられる一幕が。渡辺は「覚えてくださっていて、嬉しいです!」と感激しきりだった。
そんな渡辺の英語での演技について、ピートは「Amazing! Fantastic! 」と絶賛し、「日本とは異なるかもしれませんが、私たちはまず声を録音し、その後アニメーターたちが繰り返し聴きながら作業を進めます。つまり、直美の声を聴いた人が、その声からインスピレーションを受けてパフォーマンスを創造したのです」と制作プロセスを明かした。それを聞いた渡辺は「ピクサーの作品をずっと作り続けてきた人にお会いできてめっちゃうれしいです。めちゃくちゃ緊張もしているんですけど、今回(USオリジナル版と日本版の)どっちも声優をやっていて、こんなに褒めて頂いてめっちゃうれしいです」と喜びを爆発させた。
渡辺が日本版声優として参加した『リメンバー・ミー』でストーリーアーティストを務め、本作の監督を務めたマデリン・シャラフィアンも「彼女の甘い声も素敵で、大使役のキャラクターたちは常に好奇心が感じられるのですが、彼女はその部分を本当に捉えていると思います。そのため、英語版と日本語版の両方で彼女に参加してもらえたことに、私たちは非常に感謝しています」と語る。
本国メインキャストとして初めてレッドカーペットを歩いた渡辺は「本当にありがたいことに、今回USの本場の声優をさせてもらって、ワールドプレミアにも参加させていただき、エンタメの第一歩を踏み出せたというか、めっちゃ貴重な経験です」と興奮気味。演じたオーヴァをイメージした本日の衣装については「どうですか?可愛いでしょ。オーヴァっていうキャラクターはコミュニバースのメンバーの一人で、紫色で身体も大きいんですけど、情熱的で優しい子。(今日のドレスは)オーヴァのキャラクターにあわせて紫色がいいんじゃないかと思って、ほわほわした感じにしました。ネイルもエリオをイメージして宇宙ネイルにしてるんです!髪の毛はかぐや姫みたいなイメージで、和な感じにしてみました!」とアピールした。
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さらに「聞いてください、エンドロールに名前が出てきました。それも感動!“オーヴァ Naomi Watanabe”って出た時に、もう、すっごい感動しました。嬉しい!!」と喜びをさく裂させた。
会場でいち早く本作を鑑賞したファンから、共感や絶賛の声が多く寄せられている本作。ピートは「この作品は素晴らしいです。心温まるし、面白いし、映像も目を見張るほどです。私たちは皆、人生のどこかで『自分は人と違っていて、どこかおかしいのではないか、誰も自分のことを好きではないし、ここは自分の本当の居場所なのか』と感じる時があるものです。自分の居場所がない、なじめないと悩むことが時々あると思いますが、エリオもそれを非常に強く感じていて、この映画で最も重要なポイントです。『ああ、あの場面は自分にも当てはまる』と感じてほしいです」と、誰もが共感できる映画になっていると語る。
プロデューサーのメアリー・アリス・ドラムは「これは、ピクサーで制作した最も美しい映画の一つです。これまでにない規模で、見たことのない世界が広がっています。本当に圧倒されるので、ぜひ大スクリーンで観てほしいです」とアピール。シャラフィアン監督は「エリオとグロードンは見た目が全然違って、遠く離れた場所から来ていますが、本質的にはどちらも愛されたいと願う孤独な子供たちです。彼らが会う瞬間は、まるでこれが運命だったかのように感じられ、彼らの友情は私にとって非常にリアルで、映画の核心です。観客がそれを見られるのを待ち遠しく思っています」とコメント。
『私ときどきレッサーパンダ』を手掛け、本作でも監督を務めたドミー・シーは「私たちは皆、エリオのような孤独な子供だったんです。星を見上げて、自分の居場所や仲間を見つけることを願っていました。彼は銀河の冒険に出かけるけど、その深層にあるのは、この孤独と憧れです。そして、それは私たち全員が共感できるものだと思います」と語った。
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この日の会場にはそのほか、主人公エリオ役のヨナス・キブレアブや、コミュニバースの支配を企むエイリアンのリーダー、グライゴン役のブラッド・ギャレット、ゴーム星の大使クエスタ役のジャミーラ・ジャミル、“気弱さ”に悩む、心やさしいひとりぼっちのエイリアンの少年グロードン役のレミー・エジャリー、無線オタクのメルマック役のブレンダン・ハント、ブライス役のディラン・ギルマー、ケイレブ役のジェイク・ゲットマン、ファルービナム星の大使ヘリックス役のブランドン・ムーンも登場。ピクサーらしいカラフルな星々の世界を舞台に、ユニークで可愛いエイリアンのキャラクターたちが彩る、感動のファンタジー・アドベンチャーにふさわしい大盛り上がりのプレミアとなった。
アニメ映画『星つなぎのエリオ』は、8月1日より全国公開。