確かな情報で積極報道=新聞協会、SNSと選挙で声明
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2025年06月12日 16:31 時事通信社

日本新聞協会は12日、SNSなどの不確かな情報によって選挙結果が左右され、社会問題化している現状を踏まえ、「確かな情報を提供する報道を積極展開していく」などとした声明を公表した。
「インターネットと選挙報道をめぐる声明」と題し、協会加盟各社の合議で作成した。
声明は、ネット上の偽・誤情報対策について、SNSを運営するプラットフォーム事業者が「主体的に取り組むべき課題だが、十分になされているとは言い難い」と指摘。民主主義の根幹である選挙が真偽不明の情報に影響されることは「民主主義の自壊を招きかねない事態で、深く憂慮する」とした。
一方、新聞・通信・放送などの報道について「『選挙の公正』を過度に意識しているとの批判がある」と省みた。公職選挙法148条は「表現の自由を濫用して選挙の公正を害してはならない」と規定するが、新聞協会が1966年にまとめた統一見解では、同規定について「一般的な報道、評論を制限するものでないことは自明」としている。声明では統一見解を「今日においても堅持すべきものだ」と表明した。
声明は、統一見解を念頭に、選挙報道の在り方を根本から見直し、ファクトチェックなどの手法を用いながら、「有権者の判断に資する確かな情報を提供する報道を積極的に展開していく」と結んだ。
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