アロンソ、多くのファンが集うカタロニアでのF1スペインGP継続が不透明でも「消滅はない」と自信【ギョロ目でチェック/第5回】

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2025年06月12日 18:50  AUTOSPORT web

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フェルナンド・アロンソがF1スペインGPで初優勝した2006年の様子。スタンドにはアストゥリアスの州旗が掲げられている
 F1スペインGPの舞台であるバルセロナ郊外にあるカタロニア・サーキットは、毎年多くのフェルナンド・アロンソのファンが集結する。

 現役スペイン人F1ドライバーは、アロンソのほかにもカルロス・サインツがいるが、サインツはバルセロナとライバル関係にあるマドリードの出身。これに対し、アロンソの出身地であるオビエドはバルセロナがあるカタロニア州にもマドリード州にも属さないアストゥリアス州にあるため、アロンソファンが集まりやすい。

 アロンソがチャンピオンとなった2005年と2006年には、多くのアロンソファンがオビエドから駆けつけ、アストゥリアス州の州旗をスタンドに掲げ、カタロニア州のファンも温かく見守っていた。

 だから、アロンソにとっては「カタロニア・サーキットで開催されるスペインGPが、僕にとって特別なグランプリ」なのである。

「スタンドを埋め尽くした一般のファンだけでなく、多くの友人や家族もパドックに駆けつけ、自分を応援してくれる。だから、僕もスペインGPではいつも以上にアドレナリンが出る。それがここで優勝を賭けた戦いを何度も繰り広げた原動力になったのかもしれない」

 だからこそ、アロンソは2025年のスペインGPを前に、カタロニア・サーキットからのアンバサダー就任のお願いも快諾した。

「この雰囲気は、何年が経っても慣れることは決してないだろう。最高の応援のなかでレースをすることは、僕にとっていつも特別なものがある。毎年カタロニア・サーキットに戻ってきて、みんなの前でレースできることは最高の名誉だ」

 しかし、現時点でカタロニア・サーキットでのF1開催は2026年まで。来年からはバルセロナのライバル都市であるマドリードでもF1が新たに開催されるため、カタロニア・サーキットでのF1の未来は不透明だ。

 だが、アロンソはカタロニア・サーキットのアンバサダーとして、F1開催継続に自信をのぞかせる。

「僕はバルセロナを失うとは思っていない。もちろん、新しいサーキットでF1が開催されることは良いことだよ。しかし同時に、F1の歴史が長く刻まれ、築かれてきた伝統的なサーキットを保持する必要もあると考えている」

「特にバルセロナはF1にとってなくてはならない存在だった。僕たちはここ数十年ものあいだテストを行ってきた。レギュレーションが大きく変わる来年のウインターテストもここで始めるのは、カタロニア・サーキットがF1マシンをテストするのに最適な場所だからだ」

「カタロニア・サーキットは30年以上も前からここにあり、今後10年、20年、30年、いや40年経ってもここにあるだろう。一部のサーキットが一時的にカレンダーに載るかもしれないが、やがて消えていく。だから、カタロニア・サーキットが消滅することはない」

 カタロニア・サーキットを愛し、カタロニア・サーキットから愛されたアロンソ。今年のスペインGPで9位入賞を果たし、今シーズン9戦目にして初ポイントを獲得した。

[オートスポーツweb 2025年06月12日]

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