ブルーフロント芝浦9月に南棟開業、「空、海、緑」感じるオフィスに野村不動産本社も移転

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2025年06月13日 07:00  ORICON NEWS

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9月1日に全体開業するBLUE FRONT SHIBAURAのTOWER S
 野村不動産と東日本旅客鉄道が共同で推進する、国家戦略特別区域計画の特定事業「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」。そのツインタワーの南側1棟目「TOWER S」が9月1日に全体開業を迎えるにあたり、12日に記者発表会が行われた。

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■浜松町芝大門、竹芝、芝浦の3地区事業者による「芝東京ベイ協議会」設立

 BLUE FRONT SHIBAURAのプロジェクトとしては、浜町町ビルディングの建替事業として、TOWER S、TOWER N(2030年竣工)からなるツインタワーの建設を予定。それに伴い、「水辺ならではのライフスタイルを創造し、これを広めて東京のベイエリアをつないでいく」ことを目指す一大プロジェクトとなっている。

 この日の記者発表会では、野村不動産ホールディングス 代表取締役・新井聡氏、東日本旅客鉄道 常務取締役・中川晴美氏の挨拶に続き、野村不動産 代表取締役社長・松尾大作氏が登壇。BLUE FRONT SHIBAURAについてのプレゼンテーションを行った。

 「BLUE FRONT SHIBAURAが目指すのは、都市と自然をつなぐこと、またベイエリアと東京都心部をつなぐこと、そして関係する事業者、団体それぞれがつながり、ともに取り組むこと。これによって大きな活動に発展させていき、東京の新たなライフスタイルを創出。地域の特徴である自然や文化財、観光資源を人々に価値あるものとしてお届けします」(松尾氏/以下同)

 同氏はまず、浜松町駅周辺開発に携わる、浜松町芝大門、竹芝、芝浦の3地区事業者で共通の地域課題を解決する「芝東京ベイ協議会」を、2025年11月に設立することを発表。続いて、9月に全体開業を迎えるTOWER Sについて説明を行った。

■約1500坪のオフィス共用部、ベイエリア臨む屋外テラスも

 TOWER Sはラグジュアリーホテル、オフィス、ショップ&ダイニングなどを擁する施設だが、特にオフィス部分では「都心で空、海、緑を感じられる新たなオフィスでの働き方、いわゆる『TOKYO WORKation』を提案、実現する」ために、28階には1フロアをすべて共用スペースとしたスカイラウンジが用意されている。

 「スカイラウンジでは、東側のベイエリアを望む屋外テラスと、屋内のバケーションエリアが1つにつながっており、テラスで空や海を感じることが可能。フロア面積は約1500坪で、これはワールドカップサッカーのコートの約7割に相当します。オフィスワーカーが自ら働き場所を選択できる環境を提供するために、ラウンジや集中ブース、ミーティングスペースと多種多様なワークスペースを用意。さらにフィットネスやサウナなども完備しています」

 TOWER Sの開業スケジュールについては、まず7月1日にホテル「フェアモンド東京」が開業し、8月にはオフィスの入居がスタート。そして9月1日の商業店舗をもって全体開業となる。現在、オフィスの入居は9割弱進んでおり、幅広い分野の企業が入る予定。交通利便性や眺望、共有部分の充実が評価されているという。

■野村不動産グループ8社もTOWER Sに移転、イノベーション目指す

 入居するオフィスの中には、野村不動産グループ8社も含まれる。現在は新宿野村ビルに居を置く同社だが、移転のメリットについては「将来の東京の街と海と空の結節点であること、羽田空港や品川に近いという利便性」に加え、「新宿野村ビルでの物理的な閉塞感」を挙げる。

 「47年間ものあいだ新宿に本社を置いてきましたが、事業領域の拡大、社員の増加もあり、ビル内でも20フロアに分散している状況。価値創造の手法を進化させなければ、ビジネス領域の拡大、組織としての成長は見込めません。グループ8社が連携し、1つのプレートの中で社員が行きかってイノベーションや発展が起こることを期待したい」と述べた。

 ほか、この日は28階スカイラウンジの内覧を実施。また、舟運ネットワーク形成の取り組みとして、日の出ふ頭小型船ターミナル「Hi-NODE(ハイノード)」や、新たに芝浦運河沿いに整備する船着場「BLUE FRONT SHIBAURA PIER」を船上から紹介した。

(写真・文:水野幸則)

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