
【写真】内山昂輝が演じる財津と津田健次郎が演じる海棠の場面写真
魚豊による同名の漫画連載デビュー作をアニメ化する本作は、陸上競技の世界で、「100m」という10秒に満たない一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱を描く。生まれつき足の速い“才能型”のトガシ役に松坂桃李、トガシとの出会いから、100m走にのめり込んでいく“努力型”の小宮役に染谷将太。長編1作目の『音楽』で米アニー賞ノミネートをはじめ、国内外の多数の映画賞で高い評価を受ける気鋭のクリエーター・岩井澤健治が監督を務める。
6月8日よりフランスで開催中の世界最大規模のアニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」にて、現地時間6月12日16時30分より、本作の公式上映が行われた。およそ420席が満席となった熱気溢れる会場に、岩井澤監督が登壇。岩井澤監督は、2020年に最優秀オリジナル音楽賞を受賞した『音楽』、そして昨年の『ひゃくえむ。』の「Work in Progress部門」選出を経て同映画祭への参加は3度目となる。
岩井澤監督は「前作の『音楽』は小さなチームで作った作品でしたが、多くの人に見てもらって、それが今回の『ひゃくえむ。』に繋がりました」とし、「『音楽』の時はコロナ禍でアヌシーに来られなかったので、今日やっとアヌシーで皆さんの前に立ててすごく興奮しています。100m走はただまっすぐに走るシンプルなスポーツなので表現するのが難しかったですが、楽しんでもらえるようにすごく考え抜いて頑張って作りました」と、観客に向けて5年越しの思いを語った。
100mにすべてを懸ける主人公たちの熱き物語をいち早く見届けようと駆け付けたファンからは、「アニメーションの力は無限大だということを改めて感じた」「10秒間の感情をここまでアニメーションで表現できるのはすごい」など興奮の声が寄せられ、世界での本公開に大きな期待が寄せられた。
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GKIDS社長デヴィッド・ジェステットは、「『ひゃくえむ。』にパートナーとして参加し、この素晴らしい映画を北米にお届けできることを大変光栄に思います。この新しいスポーツ映画を早く皆様にお届けできるのを楽しみにしています」と世界に向けてアピールする。
また、陸上界を牽引する絶対王者の財津役に、『僕のヒーローアカデミア』シリーズの死柄木弔役、『ハイキュー!!』シリーズの月島蛍役など、数々の作品でファンを魅了し続ける内山昂輝が決定。原作ファンから絶大な人気を誇る財津役について、「彼のセリフは独特な言い回しが多くてどういう風に表現していくべきか悩んだ」と役づくりの苦労を明かしつつ、「アニメーションならではの走りの表現をはじめとして『ひゃくえむ。』という作品がどのように映像化されるのか僕自身もとても楽しみにしています」と作品の完成に期待を寄せる。
財津に王者の座を阻まれ続ける海棠役には、声優、俳優業とマルチな活躍で幅広い層から支持を集める津田健次郎。魚豊作品への参加は『チ。―地球の運動について―』のノヴァク役に続き2作目となる。作品について、「新しい領域のスポーツアニメが誕生したのではないでしょうか? スポ根ですが、より哲学的な、奥深い、魅力的な作品です。魚豊先生の描く世界で、個性の強い人物を演じさせていただけるのが光栄でした」と語る。内山と津田が作り上げる2人のトップランナーの圧倒的存在感は必見だ。
劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』は、9月19日より全国公開。
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<コメント全文>
■内山昂輝
財津の声を担当した内山昂輝です。彼のセリフは独特な言い回しが多くてどういう風に表現していくべきか悩んだのですが岩井澤監督から丁寧に演出していただいて物語の最後まで走り抜けました。アニメーションならではの走りの表現をはじめとして『ひゃくえむ。』という作品がどのように映像化されるのか僕自身もとても楽しみにしています。ぜひ劇場でご覧ください!
■津田健次郎
新しい領域のスポーツアニメが誕生したのではないでしょうか? スポ根ですが、より哲学的な、奥深い、魅力的な作品です。魚豊先生の描く世界で、個性の強い人物を演じさせていただけるのが光栄でした。なるべく丁寧に、でも躍動感を失わず演じようと心掛けました。今までに無いスポーツアニメ、ご期待ください。ぜひ劇場で!