
2014年にアニメ『Wake Up, Girls!』でデビューし、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(大槻唯役)などでも人気の声優・山下七海(やました・ななみ)。今年4月末に音声コンテンツ付きの「VOICE PHOTOBOOK」として発売されたデジタル写真集『ななみゅーず』の大ヒットを記念して、週刊プレイボーイの公式YouTubeチャンネルの『デジタル写真集、本人が語ってみた!』に登場した。
『本人が語ってみた!』は、人気女優やタレント、アイドルが、自身のデジタル写真集について撮影エピソードを織り交ぜながら解説するプログラム。このインタビューでは、動画に収録しきれなかった撮影裏話をお届けする。
ーー動画収録、お疲れ様でした。お喋りがお上手で、一発OKでしたね。
|
|
山下 ありがとうございます! 私はスタッフさんの質問にお答えしただけです。楽しくトークが出来たのは、和やかな雰囲気を作ってくださった皆さんのおかげです!!
ーー謙虚ですねぇ。動画ではデジタル写真集『ななみゅーず』の見どころについて語っていただきました。デジタル写真集は、2020年発売の『GLITTER』(ライブコミックス)以来ですよね。
山下 そうですね。ただ『GLITTER』は、個性的なお洋服を着てメイクもギラギラで。ファッションに寄せた一冊だったので、私の素顔を切り取ってくださった今回の『ななみゅーず』とは全然仕上がりが違います。最初、週プレさんからお話をいただいた時は「ついに私も水着になるのか......!?」とドキドキしましたが(笑)、「今までの写真集とはガラッと雰囲気を変えて、ちょっと大人な雰囲気にも挑戦してみたい」という私の思いを汲んでくださるということで、身を委ねて楽しめそうだと思ったので、ご一緒させていただくことになったんですよね。
ーー山下さんの思う「大人な雰囲気」とは、具体的にどの部分でしょう?
山下 いちばんは表情ですかね。普段の私は「山下七海といえば八重歯」と言われるくらい笑顔がチャームポイントだと思うんですけど、今回は控えめに、色気のある笑顔を意識しちゃったりして......。アハハッ!
|
|
ーー何を笑っているんですか!?
山下 何だか、自分で言うと恥ずかしくなってきちゃって(笑)。実際、ファンの方からも「ななみん、色気がスゴすぎるよ!」「メロメロになっちゃったー!」なんて、いつもはいただかないようなメッセージがたくさん届きました。普段、ライブのステージ衣装でキメ顔、みたいな撮影が多いので、皆さん新鮮だったようです。それだけで、私としては大成功です!
ーー表情というと、表紙の写真がとても素敵だと思いました。
山下 われながら、結構イイ表情してますよね! あの写真を撮っている時、現場のスタッフさんも沸いてました。「めっちゃイイじゃーん」って。だから私も自信アリです。『ななみゅーず』というタイトルの通り、女神(ミューズ)感が出せたのでは!? と思ってます。
ーーあの写真の撮影中は、頭の中でどんなことを考えていたんですか?
|
|
山下 顔の力は抜きつつも、頭の中では楽しみなことを考える。カメラマンさんから教えていただいたテクニックを意識していました。ただぼーっとしているだけだと寂しげに見えちゃうところ、少し頭を働かすだけで、ポジティブな要素が表情に浮かびあがるんだそうです。まさに、絶妙なニュアンスの表情になっていますよね。それで、私が何を考えていたかというと......、ずっとチャーハンのことを考えていました。
ーーチャーハン?
山下 はい。「今日の夜は、絶対に美味しいチャーハンを作るぞ!」って。最近のマイブームなんです。言わなきゃ分からないと思うけど、実は、頭がチャーハンでいっぱいになっている写真が結構あります(笑)。
ーー爽やかな微笑みの正体は、油コテコテのチャーハンだったと! ただ、お花屋さんに行っているシーンがあるじゃないですか。その印象か、ほんのり良い香りが漂ってくるような。多幸感に溢れた一冊だという印象を受けましたよ。
山下 おぉー、それは嬉しい感想です! 『ななみゅーず』はアロマティックな写真集だったということですね! 「多幸感」も打ち合わせの時から意識していたキーワードだったので、そう感じていただけて良かったです。
ーー実際、お花屋さんにはよく行かれるんですか?
山下 めちゃくちゃ行きます。お花大好きなんですよね。例えば、仕事がうまくいかなかったり、落ち込んだりした日には、必ず花を買って帰る習慣があって。それを知ってくださっているファンの方も多くて、私がSNSにお花をあげると、皆さん「ななみん、大丈夫?」ってコメントくださるんですよ。
ーー落ち込んだ日はお花を。素敵な習慣ですね。
山下 地元の徳島から上京する時、母親に「節約も大事だけど、落ち込んだ日はお花とか苺とか、好きなものを買って生活しなさいね」と言われたんです。母は自分の機嫌を取るのがスゴく上手な人で、私もそのマインドを引き継いでいるのか、お花を買うと本当に心が落ち着くんです。
ーーお花にそれほどの意味があったとは。お母様とのエピソードからも、山下さんのあたたかい人柄が伝わってきます。
山下 落ち込んだ時だけじゃなく、家を掃除した翌日に清々しい気持ちで花を買いに行くこともあるし、このお仕事を始めてからフラスタ(フラワースタンド)をいただく機会が増えましたけど、ライブ前にお花を見るとスゴくリラックスできます。私にとってお花は、気分とリンクする大事なモノなんですよね。
ーー『ななみゅーず』の話に戻りますが、アフレコスペースでの写真も見どころですね。
山下 普段からお仕事で使っているアフレコスペースでの撮影でした。いつも通りの位置に立って、いつも通り台本を開いて。動作の全てが体に馴染んでいます。リアルすぎて、何だか授業参観されている気分でした。ライブやイベントなど、皆さんの前に立つ時の私とは雰囲気も違うと思います。まず、こんなにゆる〜いパンツスタイルを見せるのが珍しい(笑)。
ーー確かに。動画でも「脚を見せることが多い」と仰っていましたね。アフレコはパンツスタイルのほうがやりやすい、とか?
山下 断然、パンツスタイルが良いです。意外と体を動かすし、立ったり座ったりすることも多いので、ミニスカートだと余計な気を遣います。音が鳴らない服装を意識すると、これくらいゆる〜い格好になるんですよね。
ーーなるほど。何だか説得力があります。そうした衣装の細かい部分にまで、山下さんらしさが表れているというわけですね。
山下 他にも、大好きなリボンが施されたワンピースを着させていただくなど、随所に私らしさが散りばめられています。色々と願いを叶えてくださった週プレさんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ーーベッドでくつろいだり、コーヒーを飲んだり。アフレコシーン以外は休日のような雰囲気の写真が多いです。山下さんのリアルなオフは、どんな感じですか?
山下 掃除をしたり、ゲームしたり、飼ってる猫ちゃんと遊んだり。超がつくほどのインドアなので、オフの日は基本家にいます。あと、料理も大好きですね。それこそ今、美味しいチャーハンを作る研究をしているところで......。
ーーまたチャーハンの話!
山下 作れば作るほど難しい、奥が深い料理なんですよね。具材に何を入れるかで味が変わるし、調味料も試し甲斐があります。現時点での私のベストは、豚肉と創味シャンタン! いちばん美味しいです。
ーーチャーハンの話になると急に饒舌に(笑)。またデジタル写真集をご一緒する機会があれば、次は是非、中華鍋を握っていただきたいです。
山下 えっ、料理シーンを撮影するってことですか!? それ、めっちゃ良いアイデアですね! それこそ手料理を振る舞うイベントがしたいと思っていた時期もあったのですが、衛生上実現は難しくて。なかなか披露する場面がなかったんですよね。来たる日のために、美味しいチャーハン、極めておきますっ!
●山下七海(やました・ななみ)
7月19日生まれ 徳島県出身
特技=料理・ネイル、笑顔、フルート
◯2014年にアニメ「Wake Up, Girls!」久海菜々美役で声優デビュー。2019年まで声優ユニット「Wake Up, Girls!」のメンバーとしても活動。代表作には、「アイドルマスター シンデレラガールズ」大槻唯役、『鬼滅の刃』寺内きよ役、「異世界はスマートフォンとともに。」スゥシィ・エルネア・オルトリンデ役、「きかんしゃトーマス」サンディー役など。YouTube・ニコニコ生放送「山下七海のななみんのねごと」、インターネットラジオステーション音泉「吉岡茉祐と山下七海のことだま☆パンケーキ」にも出演中。
公式X【@773_paradise】
公式Instagram【@aishite773】
取材・文/とり 撮影/荻原大志