
お客さんに水揚げ(※)され、めでたく夜の街を卒業したかと思いきや…。見事に出戻りをして、歓楽街の出入りを幾度となく繰り返す女の子たちがいます。決してこれは珍しい光景ではなく、夜の世界では日常茶飯事。
【写真】「生活の面倒見るから、キャバ嬢辞めれば?」会長の一言で始まった“愛人契約”…意外にハードな囲われ生活
(※):付き合う・生活の面倒を見る、結婚するなどして客の要望で仕事をやめることを指す、水商売用語の一つ。
大々的なラストイベントを打っておきながら1年経たずに戻ってくる例もあるため、街の住人は「あーはいはい」くらいにしか思っていません。結婚してすぐ離婚、養ってもらうつもりが話が違って揉めるなど、水揚げしたけどすぐ出戻りのエピソードは無数に存在します。同じ一連の流れを何度もなぞくりまくり、“いつものパターン”にハマる人が多いため、水揚げはそう簡単にうまくいかないようです。
恋愛はうまくいくのに……結婚に失敗するベテラン夜職女子
彼氏が途切れたことがない生粋のモテ女がゴロゴロいるのも、夜職ではよくあること。男性から言い寄られないと水商売では売れませんから、「常にパートナーがいて同棲中」というキャストが多いのは事実です。
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しかし、恋愛上手が必ずしも良い結果を掴むとは限りません。水揚げされ二度結婚に失敗し、現在も水商売を続けるAさんに出会いました。
彼女はこう語っています。「高校時代から彼氏がいなかった期間がありません。水商売を始めてすぐにホストの彼と出会って、速攻で同棲しました。お客さんじゃなくて“本カノ”だし、一緒に住んで5年くらい経ったかなぁ。もうそろそろ、と思って2人で夜職を上がった(=卒業の意)のですが、そこから全然うまくいかなくて…」
2人は時期を合わせて同時にキャストを引退。その後は長いカップル期間に終止符を打ち、晴れて夫婦になったものの、お互いに仕事を変えた途端にズレが生じました。
彼は知人の会社に入ってから付き合いが増え、夜のお店での接待が多くなったそう。当時雑貨屋でアルバイトをしていたAさんは、夜間に出歩くパートナーのことが気になって仕方ありません。分かり合えないまま喧嘩ばかりが増え、わずか1年半で離婚を決めました。
「その後すぐに夜職に出戻って、半年経ったくらいの頃にお客さんから告白されました。付き合って1年後に籍を入れましたね。でも前の彼ほど長くは付き合わなかったので、一緒に住んでから“アレ?”ってことが多々ありまして…。すでにバツイチだし、世間の目を考えて我慢したけど結局別れちゃいました」
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2番目の旦那さんとの結婚生活は2年続きましたが、別れ際はとてもあっさりだったとのこと(苦笑)。二度の出戻りは周りから難色を示されたものの、Aさんは夜職一本に戻り、今は仕事に熱中しているそうです。
夢のニート生活かと思いきや!?水揚げの結末はモラハラDV
2人目の出戻りエピソードは、水揚げの相手がモラハラDV男。逃げるようにして夜の街へ出戻った波乱万丈すぎる経験を持つ、Bさんです。彼女は元々売れっ子キャストであり、バーで出会った彼とお付き合いの末、水揚げをされました。籍は入れておらず、同棲という形でパートナーに生活の面倒を見てもらっていたと言います。
「彼はお客さんではなく、バーで飲んでいたところにたまたま会った人です。羽振りも良いし、付き合ってる時はお姫様扱いしてくれて嬉しかったな。ある程度売り上げを作って“次の目標が見つからない”と本音を吐露したら、“じゃあ、もう仕事を卒業したらいいじゃん”と水揚げしてくれたんですよ。きちんと家事炊事をやることを条件に、同棲が始まりました」
彼の収入はなかなかのもので、水商売を引退しても生活基準を下げずに済んだBさんは毎日が充実していたそう。ずっと働きづめで余裕がなかったからこそ、愛する人との生活は夢のようでした。
しかし、時間が経つにつれてパートナーの本性が露に。最初は文句を言わなかった料理の味にケチをつけ、常に部屋がピカピカでないと怒鳴り散らすようになったのです。挙句の果てには位置情報の共有を強制し、許可なく友人と出掛けると暴力を振るうなど、地獄の日々が待っていたとか。
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「今まですごい優しかったのに豹変したから、戸惑いを隠せませんでした。毎日ツラかったし苦しかったけど、“彼は今仕事が忙しいから、余裕がないだけだ”なんて自分に言い聞かせちゃった。だから逃げるのが遅れて、やばい生活を1年以上続けてしまったのです。最終的に全身アザだらけな私を見かねて、友達が救出してくれました」
どうやら街の噂によると、お相手はモラハラ男で有名だったそう。かつて数々の女の子たちとのトラブルが絶えなかったらしいのですが、夜職を抜けてから当時の付き合いや関わりは全て断っていたため、彼女の耳に評判が届くことはなかったのです。
夜逃げのような形で外の世界に出たBさんは、しばらくの間友達の家で隠居状態。約1年の期間を空けて夜職に復帰しましたが、旧パートナーに会いたくない&周りの目が気になるとのことで、別エリアに拠点を変えて夜職に復帰。それでも「もしまた(彼に)会ってしまったらと思うと、たまにゾッとする」と語るのでした…。
なんとも強烈なエピソードでしたが、恋愛絡みの水揚げ→出戻りの例は多く、前向きな理由ではない復帰も非常に多いのです。
仕事が大変だからこそ水揚げを望む女の子は多いものの、慎重さを失えば大変なことになるでしょう。出戻りの常連組にならぬよう、歓楽街を抜けた後の生き方も十分に考えたいものですね。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。
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