
1年前、小さな三毛猫の「のい」ちゃん(女の子)は、Xユーザー・ニコっちょさんの家にやってきました。すでに暮らしていた先住猫・ニコくんには噛み癖があり、なかなか心を開いてくれない日々。そんななか現れたのが、猫が大好きで誰にでも物怖じしない子猫・のいちゃんです。その無邪気な姿は家族の心を和らげ、ニコくんとの関係にも変化をもたらしてくれました。
先住猫の噛み癖に悩む日々ーー救世主が現れた
飼い主さんの家には、2022年に迎えた元保護猫で、先住のニコくんが暮らしています。飼い主さん夫婦にとっては初めての猫で、少しずつ絆を深めていましたが…当時は噛み癖に悩まされていました。
「『このままで、この子は幸せなんだろうか』と悩んでいた時期がありました。もしニコに友だちができれば変わるかもしれないと考えるようになったんです」
そして2023年、ご縁が訪れました。保護猫シェルターで「猫が大好き」な子猫と出会ったのです。それが、生後推定1カ月ののいちゃんでした。
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「のいは、一緒に保護された兄弟猫や、ホストファミリー宅の先住猫さんがタジタジになるほどの“猫好き”。『この子なら、ニコともうまくやっていけるかもしれない』と感じて、お迎えしました」
兄猫にも臆せず“鼻チョン”、天真爛漫なのいちゃん
のいちゃんは、お迎えしたその日から元気いっぱいでした。
「保護猫シェルターから連れて帰る車の中でも、ずっと大きな声で鳴いていました。そして全く噛まない子で、すぐに撫でさせてくれて…『こんな子もいるんだな』と驚いたのを覚えています」
そうして、ニコくんと対面したのいちゃん。なんと、まったくひるむことなく自ら近寄って鼻を近づけ、あいさつしたのです。
「のいちゃんはベッドで大胆に“へそ天”で眠るほど自由奔放。思わず、笑みがこぼれました」
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そして、そんなのいちゃんと一緒に過ごすうちに、ニコくんにも変化が現れたといいます。
「ニコの噛み癖や攻撃的な行動が落ち着き、穏やかに過ごせるようになりました。これもひとえに、のいのおかげだなと…。ニコは“猫との接し方”を学ぶことができたのだと思います」
また、飼い主さん自身の生活や心境にも変化がありました。
「私は仕事がフルリモートなので、どうしても自宅にこもりがち。気持ちがふさぐこともありました。でも、ニコとのいが視界に入るだけでふっと力が抜け、癒やされています。また、ニコだけのときは、ひとりで留守番をさせるのが申し訳なくて罪悪感がありましたが、のいと一緒にいる今は少しだけ安心できます。どうやら留守番中のふたりは、ずっと寝て過ごしているようです」
猫と暮らす幸せ…教えてくれた愛猫に感謝
現在1歳になったのいちゃんは、“私がいちばん”なお姫さまタイプなのだとか。
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「ニコが寝ている場所に割り込んでいったり、おもちゃには真っ先に飛びついたり。おしゃべりもよくして、『撫でて! 遊んで! ごはん!』と大声でアピールする姿がかわいらしくて、みんなから甘やかされた結果、我が家の頂点に君臨しています」
のいちゃんは特に、飼い主さんの夫の前では甘え上手になるそうです。
「『女の子の猫は男性によく懐く』と聞いたことがありますが、のいはまさにその通り。夫には、私には見せない顔を見せて溺愛されています」
そして、のいちゃんとニコくんは、程よい距離感を保ちながら過ごしています。
「ふたりは、常にべったり仲良しというわけではありません。でも、たまにふたりが猫団子になっている姿を見ると、私は我を忘れて夢中で撮影会をしてしまいます。それが何よりも癒やされる瞬間なんです。『ああ、これを見るために猫をお迎えしたんだよなあ』と、しみじみ思います」
最後に、飼い主さんは感謝を込めてこう語ってくれました。
「のいをお迎えして本当によかった。『猫と暮らす醍醐味を感じさせてくれてありがとう』と、伝えたいです」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)