限定公開( 2 )
柴咲コウ(43)が16日、東京・カナデビアホールで行われた、綾野剛(43)の主演映画「でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男」(三池崇史監督、27日公開)プレミアイベントで、共演陣から「怖い」と連呼された。
「でっちあげ−」は、2003年(平15)に全国に衝撃を与えた、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を追った、福田ますみ氏のルポルタージュ「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」(新潮文庫)を実写映画化。柴咲は、綾野が演じた希望ヶ丘小学校4年3組の担任教諭・薮下誠一からひどい体罰を受けたとされる、三浦綺羅(12)が演じた氷室拓翔の母律子を演じた。律子は、薮下が拓翔に対して「死に方教えてやろうか」とどう喝し、体罰したなどと光石研(63)演じる段田重春校長、大倉孝二(50)演じる都筑敏明教頭に、迫田孝也(48)演じる夫拓馬とともに訴える役どころだ。
柴咲は「演じている時は、あまり役柄を評価しないようにしようと思って。与えられたもの、監督が求めるもの、自分から出てくるパッションを大事にした。私は愛してるし、愛を持ったこの役を、どう捉えてもらえるか楽しみにしています」と観客に呼びかけた。ただ、三池崇史監督(64)から「登場人物の1人、1人に共感できると思う…柴咲さんの律子さんだけは共感度は低いか」と突っ込まれた。「そうか?」と苦笑すると「怖いんで…」と切り返された。
夫を演じた迫田からも「目を合わせてくれなかった」と言われ、光石からも「柴咲さん、あなたの目が怖かった」と言われた。
亀梨和也(39)が演じる週刊春報の記者・鳴海三千彦が事件をかぎつけ、実名報道に踏み切り、過激な言葉で飾られた記事は、瞬く間に世の中を震撼(しんかん)させ、薮下はマスコミの標的となってしまう。停職処分になり、児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され民事裁判へと発展。ただ、法廷は「すべて事実無根のでっちあげ」だという、薮下の完全否認から物語は幕を開ける。大弁護団を率いる律子側の敏腕弁護士・大和紀夫役の北村一輝(55)も「コウちゃんの目が怖い、怖い」と口にした。
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息子を演じた三浦まで「演技中の迫力がすごくて、こんなお母さんがいたら、どうしようと。静かに怒られているシーンが、本当に怒られている気持ちになった」と口にしたが「オフの時は、いつも気にかけてくれて、うれしかった」と言い、笑みを浮かべた。
柴咲は「私、律子100%なので」と役への愛を口にした。その上で「この映画を見て、良しあしとか真実とか、さらに、よく分かんなくなっちゃったんで。拡大すると、今まで自分が生きてきた中での正しさとか本当かなと問いかけられた感じ」と作品を評した。
この日は、薮下を懸命に支える妻希美役の木村文乃(37)、薮下の弁護を唯一引き受けた弁護士・湯上谷年雄役の小林薫(73)も登壇した。
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