距離延長、短縮は馬券にどう影響するのか【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】第162回

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2025年06月17日 11:50  週プレNEWS

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あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。

【今週のお悩み・第162回】スポニチの宝塚の予想で、本命ソールオリエンスの「距離延長歓迎」とありましたが、どんな条件の場合はプラスに作用するのでしょう。また短縮がいい方に作用する場合も教えてください。(PN:神にゃんこ・40歳・男性・会社員)

【画像】じゃいの今週のギャンブル格言

 * * *

宝塚記念は対抗のメイショウタバルが逃げ切り。4番手評価のベラジオオペラが惜しくも2着。3着にジャスティンパレスが入り3連単10万円越えに。メイショウタバルにとっては全てが味方したレースだったと思います。

武豊騎手の騎乗も見事としか言いようのない100点満点の騎乗でした。おめでとう御座います。

GIはしばらくありませんが、来週からまた楽しみです。ってか一年中楽しみですね。

では質問へ。

競馬に距離は切っても切り離せない存在です。

人間で考えてみてください。極論ですが、ウサインボルトがフルマラソンに出場しても勝てません。キプチョゲやキプタムはそこそこ短距離も速そうですが、流石に100M走で金メダルは取れないでしょう。短距離、長距離によって、必要な筋肉、瞬発力、持久力など求められる能力が違うのです。

しかし、ウサインボルトは200M走でも世界記録を持っています。多少の誤差はこなせるというのが分かります。他にもある程度の近い距離なら世界記録を2つ持つ選手はいます。

競走馬も同様に適正距離があります。スプリンター、マイラー、ステイヤーという用語があるように、それぞれある程度の得意距離があります。過去にナリタブライアンが天皇賞春を2着した後、高松宮記念を4着という破茶滅茶なことはありましたが、基本的にはベストな距離はあります。

例えば牡馬のクラッシック三冠は2000.2400.3000、牝馬は1600.2400.2000(昔はエリザベス女王杯で2400でした)この3つの距離を勝つというのは適正距離関係ないんじゃない?と思う方もいると思いますが、これは圧倒的な力差があればそれを凌駕するというものです。脚が速い方だ!くらいの一般人じゃ100M走でもキプチョゲには勝てないという感覚です。

今回の宝塚記念で言えば、ロードデルレイにとってベストは2000までだと思っています。もちろん明確にベスト距離を証明する計りがあるわけではないので、あくまでも自分の見立てにはなるのですが、日経新春杯は能力で勝てたけど、さらに相手のレベルが高くなると通用しない可能性があるという見解を導き出します。

それは間違った見立ての可能性もあります。逆にジャスティンパレスはもっと長い方がいいかなと思いましたが3着に来ました。

では、何を持ってしてその見立てを立てるのか?

まずは過去のレースでの走りを見てというのがあります。ベラジオオペラが昨年の宝塚記念での3着、有馬記念4着の走りを見て、最後に脚が鈍ったように見えた。やはり2000までがベストだなとか、単純に特定の距離に関しては無敗といったデータなどから導き出します。

あとは血統もあります。父、母の特徴から適距離はこのくらいだろうとか、根幹距離、非根幹距離、どちらが適正高いのか?

今回勝ったメイショウタバルの父ゴールドシップは宝塚記念を2連覇しています。脚質は違えど、阪神2200は合う可能性が高いとか。

他では厩舎や騎手など関係者のコメントもあります。やはり近くでその馬を見ている人が1番分かっている可能性は高いです。1番近くにいるのに奥さんのことを何にも分かっていなかったみたいなパターンもあるかもしれませんが、基本的には関係者のコメントは聞くべきだと思います。

まあ、発信する人のタイプもありますから、真に受けすぎるのもどうかと思いますが、情報としては大切なものだと思っています。それらを吟味して予想をします。

あくまでも僕自身の見立てであって、それが当たっているとは限りません。キタサンブラックの母父が短距離王のサクラバクシンオーです。当初は菊花賞勝つなんて思っていませんでした。

このように、間違った見立てをしてることも多いでしょう。

距離延長、距離短縮に関して言えば、僕は非常に大切にしますが、人気薄が激走するパターンとしては結構多いと思います。成績がオッズに影響を与えている中、意外と盲点だと思っています。

もちろん距離だけではなく、調教、馬場、枠、ペースなど色んな要素が予想に反映されるわけですが、それらを見立てるのが予想です。それを組み立てるのが醍醐味なんです。楽しいのです。僕にとって他人の予想に乗るなんて面白くもなんともありません。

あくまで僕にとってであって、そういう人を否定しているわけではありません。むしろ、時間をかけて予想したものを一瞬で利用出来るのですから賢いとも思います。馬に距離適性のように、我々にもなんかしらの適性があります。それを活かしましょう。

☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!

【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!

じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。

構成・撮影/キンマサタカ

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