
ハンドボールのヨーロッパチャンピンズリーグ(欧州CL)の3位決定戦が日本時間15日、ドイツで行われ、パリオリンピック™代表・吉田守一(24)を擁するHBCナント(フランス)が30ー25で名門バルセロナ(スペイン)を下した。この結果により、吉田は日本人初の欧州CL銅メダリストとなった。
サッカー同様、ホーム・アンド・アウェイ方式で行われるハンドボールの欧州CL。準決勝からはノックアウト方式の1発勝負となる。準決勝でベルリン(ドイツ)に敗れたナントは、名門バルセロナとの3位決定戦に登場した。
試合は序盤からナントのペース。前半で最大6点の差をつけ勢いに乗ると、後半もバルセロナを攻守で圧倒。途中出場した吉田は得点こそあげられなかったものの、193cm・110kgからなるフィジカルで、献身的なディフェンスを続け、要所で存在感を示した。
この試合、バルセロナに一度もリードを許さなかったナントが30ー25で完勝。クラブ7年ぶりの銅メダルに輝いた。そして吉田は日本人として史上初となる欧州CLの銅メダリストとなった。
吉田は試合後、名門バルセロナとの対戦を「厳しい戦いになると感じていた。メダルは絶対に持って帰るという意識がチーム全員に浸透しており、全員がファイターだった」と振り返り、「メダルを取れてホッとしている。日本人で初めて欧州CLでメダルが取れて誇らしい」と締めくくった。
|
|
女子でも日本代表キャプテンの相澤菜月(26、Thueringer HC、ドイツ)が、5月のEHFヨーロピアンリーグで日本人初となる優勝を果たした。世界最高峰のヨーロッパを舞台に、日本人選手が立て続けに偉業を達成している。今後も世界で躍動する日本人ハンドボーラーから目が離せない。
※写真の後列右から2番目が吉田選手
■吉田守一(よしだ・しゅいち)
2001年3月26日生まれ、和歌山県出身。身長193cm、体重110kg
競技歴4年で日本代表のトップチームに選出。大学在学中に単身、ポーランドのタルヌフに移籍し、現在は世界最高峰フランスリーグ屈指の強豪HBCナントに所属している。日本人離れした圧倒的なフィジカルで他国のトップ選手と互角に渡り合う。