京本大我、ギター&ドラム演奏も披露 表現への情熱燃えるクリエイティブプロジェクト『BLUE OF LIBERTY』公演レポート【ネタバレあり】

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2025年06月18日 04:00  ORICON NEWS

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京本大我クリエイティブ・プロジェクト『BLUE OF LIBERTY』より
 6人組グループ・SixTONESの京本大我が17日、東京・Zepp Hanedaでクリエイティブプロジェクト『BLUE OF LIBERTY』(ブルー・オブ・リバティー)を開催した。夢だったというZeppのステージにバンドメンバーを率いて立った京本は、さながらロックスターのようであり、その中にも自身のこだわりがにじむアーティスト性も満載の公演となった。【以下、本編の内容を含みます】

【写真】ライブハウスで熱唱する京本大我

 今年5月8日からスタートし、約2ヶ月間にわたって開催してきた初のライブツアーの記念すべき東京公演。この日は2900人の観客が参加し、ツアー全体では追加公演となる7月の東京ガーデンシアター公演を含め、3都市4会場8公演で3万2100人の動員を予定としている。

 19歳から始めた作詞・作曲や、一眼カメラ・フィルムカメラでの撮影を本格的なアート活動として始動させた、京本のクリエイティブ・プロジェクト「ART-PUT」。その一環として、初の音源となる全曲作詞・作曲を手掛けたCDアルバム『PROT.30(プロトサーティ)』を引っ提げた今回のライブでは、エネルギッシュなパフォーマンス、音楽への高い熱量、さまざまなインプットを経た京本の現在地を表現している。

 ブルーのミラーボールが回転するなか、冒頭の「Die another day」ではいきなりギターをかき鳴らして登場。シルエットからカラースーツ、サングラスといったいでたちで浮かび上がった京本の姿に観客は大熱狂。「RAY」ではレーザーや火花の中、パフォーマンスし、その後もスタンドマイク、台の上からと限られた空間でも細やかな変化で魅せる。

 スティービー・ワンダーの名曲をカバーした「To Feel The Fire」も自分色に染め上げ、会場はそれに聴き入る。ファンと自身との繋がりを歌った「終わらせぬ世界」では観客が拳を振り上げ一体感が高まるなか、京本も「その調子!」とうれしそうだ。MCでは「もうネタが尽きた」とお手上げかと思いきや、韓国一人旅でのエピソードを披露。しっかり笑いをとりながらも「ラジオでも(同じ話を)話したら、初めて聞いた感じでよろしくね」といたずらっ子のような笑みでお願いしてみせた。

 20代なかばで自作した楽曲「孤言」ではまだ“青い”当時の気持ちが歌詞としてストレートにつづられ、どこかセンチメンタルな雰囲気に。また歌詞に共感し、大切な楽曲だというthe pillowsのカバー「ストレンジカメレオン」もまっすぐに想いを届ける。ときにはステージのいろいろな場所の段差に腰掛け、語りかけるように歌詞を届けたり、柔らかく美しいハイトーンを響かせたり、どこか妖艶な表情だったり…1曲ごとに違った表情、時には手の仕草を織り交ぜながら、楽曲のもつ世界観へと誘っていく姿はまるでストーリーテラーのようでもあり、激しいライトを浴びて颯爽と立つ姿は主人公のようでもある。

 まだまだ自身を表現することへの挑戦をやめない京本は「-27-」(M12)では初となるドラムプレイを披露し、パンキッシュなマスクを着けて熱唱。これをきっかけにラストスパートへなだれ込み、「その調子でもっとぶつかってこい」と観客へとマイクを向ける。本編ラストのアルバムのリード曲でもある「滑稽なFight」は再びギターを手に。水を打ったような静けさのなか、最後のワンフレーズはマイクを通さず地声で歌いあげ、湧き上がるような大歓声を浴びた。

 またライブハウスならでは会場から聞こえる声援に応える場面もあり「そういうの言いたくなくて曲作ってるのに!…あ〜もうわかったよ!大好き!」と呼びかける“ツンデレ”も。それでもアンコールの最後、会場の熱気に応えるように「オッケー、オッケー。“大好き”受け止めました。いつかまた大きくして返しますので」とさらりと“約束”してみせた。表現することへの情熱と、ファンへの愛情。その両方を青い炎のように燃やし続ける京本の姿が詰まった、濃密な一夜となった。

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