子供ばんどの元ベーシスト勝誠二(64)と漫画家池沢理美(63)が結成した音楽ユニット、ザーカツが17日、東京・中目黒の「楽屋」でデビューライブ「愛と平和を歌おうか」を開いた。
オリジナルの「愛と平和を歌おうか」や「低血圧女」「僕らの祈り」「黄金色した憎いヤツ!」など全15曲を熱唱した。
日大芸術学部で同級生だった池沢が勝にメッセンジャーで「勝君、ライブやらない?」と音楽活動を持ちかけ、勝が「いいね」と応じてユニット結成。1983年(昭58)に子供ばんどに加入してデビューした勝は、脱退後の89年(平元)にソロデビュー。作曲家として4000曲以上の楽曲を提供。03年(平15)からはウクレレ演奏家としても精力的に活動を続けている。
池沢は84年に「ガラスの波にささやいて」で漫画家デビュー。「ぐるぐるポンちゃん」「オセロ」などの作品を発表するかたわら「名前のないBAND」のボーカルとしても活動している。13年に亡くなったTHE GOOD−BYEのベーシスト加賀八郎さんと結婚していた。
ザーカツのオリジナル「愛と平和を歌おうか」でライブはスタート。勝は「子供ばんどでデビューして、ツアーで日芸には3年から通えなくなりましたが卒業はしています。池沢から声をかけられて、このバンドの打ち合わせをしたんですが、居酒屋で午後5時から11時飲んで、翌日に『何やるんだっけ』っていう感じでした(笑い)」。
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池沢は「漫画を書いて、歌も歌っています。今は好きにまみれています。いつ死ぬかわからないので、勝くんに声をかけたらOKしてくれました」と話した。
「低血圧女」は池沢のメジャーデビューアルバムに収録された曲。加賀さんが作曲して、池沢が作詞した。池沢は「はっちゃん(加賀)が、ビートたけしさんのたけしバンドに誘われて、たけしバンド用に作ったんですが講談社に凸しちゃった(86年)。低血圧な女の歌ですが、本当はたけしに作詞してもらう予定でした。たけしさんで聞いてみたかったですね」と振り返った。
カーペンターズの「close to you」(70年)について、勝は「カーペンターズが、僕の洋楽のはじめ。小学生の時に『イエスタデイ・ワンス・モア』とか」。池沢は「私はビートルズ。ビートルズに詳しい男の子がいて知った」。
加賀さんが作曲した「僕らの祈り」を涙ぐみながら歌った池沢は「ものすごく好きな曲。今の世の中に向けて歌いたいです。今、勝君が引いてるのは旦那のギター。ちょっとね、気持ちが入りすぎちゃいました」。
今年3月に亡くなったいしだあゆみさんの「ブルー・ライト・ヨコハマ」を演奏した勝は「19、20歳の頃は子供バンドを始めて、ロックしか音楽じゃないと思っていた。ウクレレを始めて、いろいろな音楽を楽しむようになりました」。さらに「訳ありわけありボヘミアン・ラプソディ」をウクレレのインストルメンタルで聞かせた。「コロナ前までやろうと思ってたんだけど、僕は楽譜を書かないから忘れてました。去年の暮れから練習を始めて、今日は練習です」と笑った。
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「黄金色した憎いヤツ!」は、加賀さんをしのぶ「はっつぁん祭」のエンディングで歌う曲。池沢は「ビールのタイアップお待ちしています」と笑った。
アンコールでは沢田研二「勝手にしやがれ」、そして「愛と平和を歌おうか」を再度歌唱。勝は「楽しかった。ウクレレの演奏も聞きに来てください」。池沢は「ザーカツのデビューライブですが、次はあるんでしょうか。今から思うと運命のメッセンジャーを送って、よかった」と笑顔を見せた。
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