「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」が"縁の地"フィレンツェでショー、ピッティ・イマージネ・ウオモ開幕

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2025年06月18日 13:51  Fashionsnap.com

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 イタリア・フィレンツェでメンズ見本市「第108回ピッティ・イマージネ・ウオモ(Pitti Immagine Uomo)」が開幕した。6月17日から20日までの期間行われ、初日には志鎌英明が手掛ける「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(Children of the discordance)」がファッションショーを開催した。

 前回、ランニングにフォーカスしたピッティは、第108回では「PITTI BIKES」をテーマに設定。「自転車」にスポットを当てることで、ファッションの領域を横断する象徴的な旅を表現するという。具体的には、ピッティに出展するフォーマルウェアやストリートウェア、アーバンスタイル、アウトドアギア、テクニカルウェアなどを結びつけ、見本市全体で新たな非対称性を追求するとしている。

 今シーズンの見どころとして、継続的に出展している「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」や「ヘルノ(Herno)」といったイタリアの歴史あるブランドが参加。ゴーシャ・ラブチンスキー(Gosha Rubchinskiy)とサッカーシューズなどを展開する「ビッケンバーグ(Bikkembergs)」のコラボレーションシューズや、第6回LVMHプライズでグランプリを受賞した南アフリカ出身のデザイナー テベ・マググ(Thebe Magugu)とサッカースパイクなどを製造するイタリアのメーカー「パントフォラドーロ(Pantofola d’Oro)」のコラボウェアにも注目だ。「チャンピオン(Champion)」や「ラグ & ボーン(rag & bone)」、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とNIGO®が立ち上げた「アイスクリーム(ICE CREAM)」、インドのファッションブランド「ペロ(péro)」とサンリオのキャラクター「ハローキティ」とのコラボライン、シューズデザイナー フィレオ・ランドウスキ(Philéo Landowski)が手掛ける「フィレオ(PHILEO)」なども揃う。なおゴーシャ・ラブチンスキーとビッケンバーグのコラボシューズは、見てすぐ買える「see now buy now」を採用し、現在ホームページで販売を行っている。

 また、前回から引き続き日本、ひいては東アジア勢の勢力が増しており、日本からは「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE)」がショーを披露。「Jクオリティー(J∞QUALITY)」は6回目の参加となる。中国からは、ピッティと中国服装協会(China National Garment Association)の提携によるプロジェクト「CHINA WAVE」として、「Label・U」「Baoge」などのブランドが出展し、韓国からは、特別企画として「Ajobyajo」や「Jagoryu」などが参加するプロジェクト「CODE Korea」がブースを構えるほか、パリでコレクションを発表して注目を集めたブランド「ポスト アーカイヴ ファクション(PAF)」がショーを行う。

 初日となる17日には、志鎌英明が手掛ける「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(Children of the discordance)」がファッションショーを開催した。同ブランドは2018年にピッティへ出展した際、ブランドのアイコンであるバンダナのパッチワークアイテムを着用した志鎌がスナップを撮られ、それがSNSを中心に話題となったことで海外でのブランド認知度が急上昇。それを機に、ロンドンのブラウンズ(BROWNS)やミラノのディエチ コルソコモ(10 Corso Como)といった海外有名ショップへの販路を開拓した実績を持つ。今回は招待枠として、ピッティの会場であるフォルテッツァ・ダ・バッソ(Fortezza da Basso)からほど近いイベントスペース「Stazione Leopolda」で2026年春夏コレクションを発表した。

 ショーは、「ENFANT TERRIBLE(フランス語で恐るべき子ども)」をテーマに、志鎌の幼少期を形づくった横浜での「カルチャーの混沌と対比」を再訪。横浜のアンダーグラウンドで培った「他人と同じ格好をしない」という美学と、サブカルチャーが生む創造的衝突への敬意を核に据えた原点回帰に試みた。コレクションでは、ベトナムへの旅で得た埃っぽくも鮮烈な色調をスモーキーな染色や手作業のブリーチで表現し、路地裏の熱気と霞を纏うような生地感を追求。ロンドン仕込みのパタンナーと協働し、構築的なシャツやジャケット、トラウザーに洗練されたテーラリングを導入しつつ、オーバーダイや解体、アシンメトリーで再解釈することで「未完成の美」を提示したほか、デッドストックのセルビッジウール「Super100s/200s」や20種類の高級生地を用いた一点物のパッチワークなど、触感と素材への執念が随所に光るアイテムを披露した。また、モーターサイクリストのためのプロダクトを製造する「ジョン・ドゥー(John Doe)」や聖水洞発のハンドメイドスニーカーブランド「エイムススタジオ(AIMS STUDIOS)」、「リーガル(REGAL)」などとのコラボアイテムも登場した。

◾️Pitti Immagine Uomo ◾️ゴーシャ・ラブチンスキー × ビッケンバーグ:購入ページ

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