『スーパーマン』(c) &TM DC(c)2025 WBEIジェームズ・ガン監督作『スーパーマン』でスーパーマンの宿敵レックス・ルーサーを演じるニコラス・ホルト。“役者魂”が光る役作りについて語っている。
最高の頭脳を持つ大富豪で天才科学者のレックス・ルーサー。最強のヒーローであるスーパーマンを地球にとっての脅威と考え、スーパーマンを精神的にも肉体的にも徹底的に追い詰めていく最大の敵だ。
演じるニコラス・ホルトは、『マッドマックス 怒りのデスロード』(15)や「X-MEN」シリーズのビースト役で知られる演技派。今回のレックス・ルーサー役のスキンヘッドを再現するために、髪の毛をバリカンで剃って撮影に臨んでいる。
特殊メイクやCGに頼らない役づくりで本作に挑んだニコラス・ホルトは、「レックスはスーパーマンを打ち倒すという最終的なゴールだけに集中しているから、ヘアスタイルなんて軽薄なものに構っている暇はないんです」と語る。
さらにニコラス・ホルトは、スーパーマン役のデイビッド・コレンスウェットと共にジムに通い、肉体改造にも臨んだ。スーパーマンのようなパワーではなく、知性と科学技術を武器に戦うヴィランとは無縁とも思える筋力トレーニングをあえて行ったその理由について、「スーパーマンは、パワーを“与えられた”存在だが、レックス・ルーサーは努力と執念の人間です。だからこそ『努力なしにパワーを得たスーパーマン』に対して強烈な劣等感を抱いているんだ。そんなキャラクターを演じるなら、自分もジムに通って肉体的にも準備が整った“覚悟”と“決意”を持っている状態にしたかった。それがレックスというキャラクターに合っていると思ったからね」と、キャラクターへの深い理解を明かした。
さらに、本作ならではのレックス・ルーサー像を作り上げたニコラス・ホルトは、「私にとって、この作品で『レックスを全く新しいものにしよう』と思うことは不誠実なアプローチでした。むしろ様々な年代のコミックを遡り、インスピレーションを受けて、根拠のあるキャラクター性を見出すことが俳優としての楽しみでした」と、これまでもスーパーマンと共に多くのファンを魅了してきたレックスへのリスペクトを告白。
そして本作のレックスについて、「『頭脳は筋力に勝る』というのが、我々が撮影現場でよく口にしていた言葉です。レックスはスーパーマンに肉体では敵わないが、彼の知性をもってすればスーパーマンを出し抜き、操ることすらできる。物語の中でも、彼は常にスーパーマンの何歩も先を行っていて、彼を翻弄する存在になり得るんです」と語り、その魅力的なキャラクターに自信を覗かせている。
そんな並外れたキャラクターと理解と役作りでレックス・ルーサーを表現したニコラス・ホルトについて、ジェームズ・ガン監督は「ニコラスはとにかく優しくて、物腰の柔らかくて、エゴなんて全然感じさせない男だ。だからこそ、普段の彼は全くレックス・ルーサーではないんだ。でも、彼は信じられないほど努力家でもある。僕の求めるものを常に与えようとしてくれたし、この映画の中で誰よりも強く、僕が彼を追い込んだと思う」と称賛している。
ニコラス・ホルトのこだわりの役作りによって生まれたレックス・ルーサーと、“平和の象徴”スーパーマンとの壮絶な戦いを描く本作。その迫力をぜひスクリーンで体感してほしい。
『スーパーマン』は7月11日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)