『28年後...』ダニー・ボイル監督、アレックス・ガーランド脚本の『28年後...』より本編映像とメイキング写真が解禁された。
ウイルスが蔓延した世界的パンデミックから28年後の恐ろしい世界を舞台に、感染を逃れたわずかな人間たちのサバイバルを描く本作。
この度解禁された本編映像は、アーロン・テイラー=ジョンソンが演じる父親のジェイミーとその息子が、凶暴な感染者に遭遇する緊迫のシーン。
危険な本土にやってきたジェイミーと息子スパイク。目の前に広がる壮大な大地の向こう側から、人間とは思えない奇妙で不気味な感染者たちがゆらゆらと現れる。そして、特に危険なのが<強靭な肉体をもつ2メートル超えの感染者の巨人>ことアルファ。
この巨大化した感染者はパワーも強く頑丈なだけでも厄介だが、さらに知能をもち、人間の生首を振り回しながら猛スピードで襲い掛かってくる。公開されたシーンでは、アルファの強烈な咆哮をきっかけに、多数の感染者たちが全速力で走り迫ってくる姿が映し出されている。
恐ろしすぎる巨大な感染者アルファのうちの一人を演じたのは、マーベル映画『クレイヴン・ザ・ハンター』で主人公の最大の敵で巨大な怪物ライノを演じた身長206センチの総合格闘家、チ・ルイス=パリーだ。劇中では、アルファのほかにも、複数種類の新たな感染者が襲いかかる、恐怖のシーンが絶え間なく登場する。
併せて解禁となったメイキング写真には、特殊な撮影器具をつけたiPhone 15 Pro Maxを20台並べて撮影している裏側が映されている。
本作で撮影監督を務めたアンソニー・ドッド・マントルは、長年ダニー・ボイルと映画制作に取り組んでおり、『スラムドッグ$ミリオネア』ではアカデミー賞撮影賞を受賞している。
かつて彼らが手掛けた『28日後...』では、「当時は家庭用のビデオカメラがあらゆるところに普及していたから、荒廃した世界の恐怖があちこちに低品質なビデオ映像として残されているだろう」というアイディアからあえてデジタルカメラで撮影し粗い画質に仕上げるなど、ドッド・マントル撮影監督は常に柔軟なアプローチで撮影に臨んでいる。
本作では凶暴な感染者とのサバイバルの迫力を表現するため、iPhone20台で撮影したシーンではバレットタイムという時間が止まったように見せる技術を応用しているほか、最新ドローン、特別に改造されたハイテクセンサーや特殊な球面レンズなど多種多様なツールを駆使し、小型カメラを動物の身体につけて撮影するなど、映画の至るところで観客の恐怖心を煽る工夫がされている。
そんな本作の撮影をふり返り、「ダニーと組むのはこれで10本目の映画になりますが、私たちは型破りなアイデアやテクノロジーが好きで、それらを使うことで物語がより真に迫るものになると信じています。だからこの作品でも常識の検証と打破を目指しました」と熱く語る。
さらに、アーロン・テイラー=ジョンソンは「監督はどんな状況でも順応するし、本能的なんです。彼は常に自分が作りたいものに対してすごく綿密で、大胆な選択をすることもありますが、それをとても楽しそうにやるんです」と明かしている。
『28年後...』は6月20日(金)より全国にて公開。
(シネマカフェ編集部)