脚本家ジェームス三木さん死去、91歳 「独眼竜政宗」「澪つくし」など多くのヒット作手がける

41

2025年06月18日 23:57  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

ジェームス三木さん(2013年9月撮影)

NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」など多くのヒット作を手がけた脚本家のジェームス三木(じぇーむす・みき、本名山下清泉=やました・きよもと)さんが、14日に肺炎のため都内の病院で死去した。三木さんの家族が18日、明らかにした。91歳。葬儀は近親者で行った。喪主は妻山下直子(やました・なおこ)さん。


三木さんは1934年、旧満州(中国東北部)の奉天で生まれた。終戦後に大阪に引き揚げ、高校卒業後に俳優座養成所入り。だが、俳優としては限界を悟り、55年にテイチクレコードの新人コンクール合格を機に、歌手に転向も下積み生活が長かった。


67年にシナリオコンクールで入賞したのを機に脚本家に転じ、映画監督の野村芳太郎氏に師事。舞台演出、映画監督、小説、エッセーなども手がけた。


80年代以降は人気テレビドラマの脚本を多数執筆。NHK大河ドラマでは87年「独眼竜政宗」のほか、95年「八代将軍 吉宗」、00年「葵 徳川三代」の脚本を担当。特に山岡荘八の歴史小説が原作の「独眼竜政宗」は、渡辺謙が主演して大ヒット。現在も大河史上1位の平均視聴率39・7%を獲得した。初登場時に27歳だった渡辺も一躍、全国的な人気を得た。


NHK連続テレビ小説では、85年に沢口靖子の出世作となった「澪(みお)つくし」を担当。千葉県銚子市を舞台に、この作品も最高視聴率55・3%を記録するなど、純愛ブームを巻き起こした。


映画や演劇では、娯楽時代劇から人間の内面に迫るシリアスな物語まで幅広い作風で人気を集めた。ほかにも代表作として、テレビドラマでは75年の「白い地平線」、82年の「けものみち」、映画では89年の「善人の条件」など。小説に「存在の深き眠り」「翼をください」などがある。


◆ジェームス三木(みき)1934年(昭9)6月10日、旧満州生まれ。大阪府立市岡高校を経て、俳優座養成所に入所。55年にテイチク新人コンクールに合格し、13年の歌手生活を送った。67年に「月刊シナリオ」コンクール入選を機に、脚本家となる。NHK大河ドラマでは87年「独眼竜政宗」のほか、95年「八代将軍 吉宗」、00年「葵 徳川三代」の脚本を担当。映画では「さらば夏の光よ」「ふりむけば愛」、テレビドラマでは82年のNHK「けものみち」、86年のNHK連続テレビ小説「澪つくし」などヒット作の脚本も手がけた。趣味はアマ4段の将棋。

このニュースに関するつぶやき

  • 心からお悔やみを申し上げます。今、先生が手掛けられた「独眼竜政宗」にハマっております。本当に、有り難う御座いました。どうか、来世でも素敵な作品を…!
    • イイネ!4
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(24件)

ニュース設定