
ソーシャルゲームもすっかり当たり前に世間から受け入れられるようになった。黎明期には「こんな実態のないサービスにお金を使うなんて」とメディアでも批判されていたものだ。コンプガチャ商法とか、夜のニュースでも問題視されてたよね。
あの感覚は今で言うところの、ユーチューバーへの投げ銭に憤る感覚に近かったように思える。投げ銭もマジしょうもない文化じゃん(暴言)。
しかしソシャゲへの否定的な声が一時期より収まったと言っても、サービスが終了すれば何も残らないことには変わりがない。カードバトル系のソシャゲは今に至るまでに数百作品ぐらいは世に出たはずだが、終わってしまえば手元には本当に紙切れ一つ残らない。それがデジタルで楽しむゲームの現実だ。
時には実際に、現物としてのカードが残るタイプのソシャゲも作られたりしたが、これが主流になることは何故か今に至っても皆無。終わったら虚無。それがソシャゲの弱点でもあるが、ユーザーもそれを良しとしているのかもね。(文:松本ミゾレ)
課金するほど没頭していも急に興味が薄れることがあるよね
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かく言う僕も、30代の前半ぐらいまではソシャゲで無駄に課金をすることはあった。今思い返しても本当にお金の無駄でしかないんだけど、やってる最中は別に気にならなかったんだよね。
でも、今手元のスマホにインストールしているのは位置ゲー1本だけ。それももはや課金なんてしていない。していないというか、しなくても成り立ってるからせずに済んでいるというべきかも。課金しないのも作り手に失礼は思うんだけどね。でもしなくても成り立つしなぁ……。ま、僕がしなくてもガチ勢がガチってくれるでしょう。
先日、おじさんの巣窟である5ちゃんねるで「お前らが課金してまで熱中してたソシャゲを辞めた理由wwwwwwwwwwww」というスレッドを見かけた。そこに課金してたのにふっと興味がなくなってソシャゲ辞めちゃったって人の声が色々寄せられてたので、ちょっと引用させていただきたい。
「デイリーミッションがしんどくなった」
「コンテンツが増えすぎてダルくなったから」
「毎日ログインの強要が一番やる気なくなる」
「突然の〇〇実装による課金を促すシステムの導入」
「運営が惰性でやってるなって感じてしまったから」
と、こんな感じ。色々理由はあるもので。やっぱり理由があるからソシャゲから離れるもので、僕も以前遊んでたサービスから撤退した理由がコンテンツの増加だったりする。
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別にコンテンツが増えたからって全部遊ぶ必要はないんだけど、新しいコンテンツありきで全体的に調整がされちゃったりすると、やらないとますます置いてけぼりになっちゃってね。
そのまま3ヶ月ぐらい放置していると、もう往時のペースって取り戻せない。次第に遊ぶ意欲もなくなるし、もちろん課金だってしなくなるし「据え置きゲーの買い切りが最強よ」と原点に立ち返っちゃうわけだ。
やらなくていい新コンテンツの追加はいいけど、やる前提の新コンテンツはめんどくさい
ソシャゲでコンテンツが追加されると、やれることが多くなる。新しい楽しみ方が増えるわけで、それはそれでいいんだけど、どうもソシャゲ業界ってこのあたりの考え方がユーザーとズレてるよね。
大抵のユーザーは最初からソシャゲにそこまで没頭しないはずなのである。あんなのに没頭するのは、水着キャラが欲しいとか、札束で殴り合いをしたいとか、そのような一部のトップランカーだけ。
ほとんどの人はデイリーミッションもめんどくさく思ってるし、ログインボーナスにもそんなに興味がなかったりするんじゃないかな。
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よほどのことがあれば課金はするだろうけど、そんな毎月数千円とか使ってられないよね。勿体ないし、いつかサービス終了するという認識は誰しも共有しているのだから。
なのに一部の課金圧の強いソシャゲときたら、新コンテンツを実装した途端に課金でしか入手できないアイテムじゃないとボスに攻撃が通らない、みたいなことをしてくる。まあこれ、僕が以前やってた『ドラクエウォーク』の話なんですけどね。
ふくびきで引くアイテム集めがめんどくさい、こころあつめもめんどくさい。そこへ来てまた色々追加されてもなぁ……と辟易しちゃって僕は引退。周りの友達もそのぐらいでドロップアウトしていた。あと普通に無職じゃないと歩く時間が確保できずにクリアできないのでは? と思うようなイベントとかあったし。
やれることが増えるってのは、やらないと置いてけぼりにされるということ。でも運営も課金圧がないと収益が下がるから大変なんだろうな。ソシャゲをやってる人の意見はよく聞くけど、運営している人の意見はなかなか聞く機会がない。
一度、サ終しちゃったソシャゲの運営をやってましたって人を探して取材とかしてみようかな……ユーザーとの齟齬が生まれる原因が知りたいところだ。