「雑誌に出してあげるよ」平成ギャルブームの裏で横行した“枕営業”の実態。「中3のギャル」にわいせつ行為し逮捕された43歳男性も

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2025年06月22日 16:00  日刊SPA!

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※画像はイメージです
 こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
 筆者はLINE公式サービスにて計1万件以上のチャット恋愛相談を受けてきました。また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがい、知見を深めているのです。

◆ギャル・ギャル男ファッション誌界隈がざわついた

 さて、筆者はかつてギャル男ファッション誌に携わっていた経験があり、現在でも当時の編集者やモデルたちと繋がりがあるのですが、先日、この界隈をざわつかせた事件が起こりました。

 4月16日、ギャルタレント・ゆきぽよさんがかつて所属していたギャル系の芸能事務所「デルタパートナーズ」とその代表取締役・小泉宗弘氏が、8200万円の脱税の罪で東京国税局査察部に告発されたというニュースです。

 ただ、界隈の人々が「ざわついた」のは事実ですが、「驚愕した」ということはありませんでした。

 その事務所の評判を知っていたり、社長と面識があったりした人ならば、あり得る話だと驚くことはなかったのです。

◆中学3年生の少女に猥褻行為をした中年代表が逮捕

 また10〜20年ほど前の業界全盛期は、ギャル・ギャル男ファッション誌にモデルを送り込む芸能事務所やそれに類する団体がいくつもあり、代表者が問題を起こした事件が何度か起こっていました。

 たとえば、かつて「ハローDJフクイプロジェクト」(通称ハロフク)という中高生ギャルサークルがあり、その代表者である福井雅啓(DJ FUKUI)氏は、実質的にギャル・ギャル男ファッション誌に“モデルの仕出し”をする業務を行っていたのですが、そんな福井氏は当時43歳だった2012年7月、逮捕されています。

 ファッション誌のモデルになれるといった甘言で当時中学3年生だった少女を誘い、猥褻行為をしたとして児童福祉法違反の容疑でした。

 そのほかにも、かつてのギャル・ギャル男ファッション誌界隈には“うさん臭い中年男性”たちがはびこり、ティーンのギャルたちを都合よく利用したり、喰いものにしたりしていたのです。

◆社長に飲みに連れ回され、何回も関係を持つことに

 デルタパートナーズやハロフクは業界内で大きな勢力でしたが、それに類する“モデルの仕出し”をする団体はほかにもいくつもありました。

 ここからは十数年前、当時10代ギャルで弱小事務所に所属しており、現在はアラサーになっている女性・Aさんの証言を紹介していきます。

「デルタとかハロフクの噂はいろいろ聞いてましたが、私の所属していた事務所の社長もけっこうヤバかったと思う。

 社長はイケオジとかではなくてガチで普通のキモオジだったんですけど、中高生の年齢のギャルでも普通にバーとかクラブに呼び出して、飲みに連れ回して、喰い散らかしてましたから……。

 ただ、ファッション誌の編集部員に枕営業とか性接待させられることはありませんでした。その社長にお持ち帰りされるって感じ。思い出すのもイヤだけど私も3、4回、身体の関係を持ってしまってました」

◆社長に抱かれて一応メンズ誌に出られたのだが……

 しかし、我慢して社長とベッドインしても大きな見返りはなかったそう。

「一応、メンズのファッション誌に出れたことはありました。でもストスナ(ストリートスナップ)っていう一般人も載れる企画に小さく掲載されるだけとか、水着になってセクシーポーズの写真撮られて、性体験を赤裸々に告白するような企画に出させてもらえるだけ。

 私は女性向けのギャル雑誌にはけっきょく一度も出れず、メンズのほうのオシャレなファッション企画にさえ出れませんでしたよ」

 当時、そういったギャルモデルたちからすると、出演したいランクが分かれていたようです。メンズ誌に出られることも嬉しかったそうですが、それよりもやはり女性向けのギャル誌に出るほうがランクも嬉しさも上だったのでしょう。

◆ギャルモデル側が社長に数万円払うというケースも

 そんな社長の要求にAさんは応えていたわけですが、Aさんと同じくモデルとして所属していた友人ギャル・Bさんは違う要求をされていたと言います。

「Bちゃんはファッション誌への出演料として社長に数万円払って、それで私と同じようなメンズ誌のストスナに出たり、ちょいエロの水着企画に出たりしていました。ちょっとナゾすぎて意味がわからないかもしれませんが、Bちゃんが出演料を受け取ったわけではありません。逆です。モデルであるはずのBちゃんのほうが、自腹で会社にお金を払って雑誌に出させてもらっていたってことです」

 Bさんは、ガールズバーで働いて稼いだなけなしのバイト代のなかから数万円払っていたとのこと。ちなみに社長には現金で渡しており、領収書などの書面を発行してもらえたこともなかったんだとか。

 また、これはファッション誌編集部やその出版社の名誉のためにお伝えしておくと、編集部や編集部員がモデル事務所側にお金を要求するということは、当然ながら一切ありません。

◆水着の撮影中にカメラマンと2人きりになって…

 余談ですが、事務所には所属せずにフリーランスのモデルとして活動していたギャル・Cさんの悪い噂話は、よく耳に入ってきていたそう。

「当時19歳だったCちゃんは出世欲とか承認欲求とかがめっちゃ高い子で、まぁまぁきれいな子だったんで、メンズ誌の水着企画のレギュラーみたいになってて、ほぼ毎月撮影に呼ばれてましたね。でも女性向けのギャル誌にはなかなか出れなかったから、編集部員の人とか撮影現場にいるライターさんとかカメラマンさんにもめっちゃ媚びてたんです」

 Aさんは「これは噂レベルの話」と前置きして、さらにきわどいCさんのエピソードを教えてくれた。

「水着撮影の休憩中とかでカメラマンさんと2人きりになって、自分から誘惑してその場で関係を持っていたっていうのを聞いたことあります。

 そのカメラマンさんは女性向けのギャル誌のほうでもよく仕事してる人だったんで関係を持ったんだと思う。だけどけっきょく、そこまでしてもCちゃんがギャル誌に出ることはなかったんですよ(苦笑)」

◆断っておくが、あくまでごくごく一部の人物の話

 休刊・廃刊が相次ぎ、いまや下火になってしまっているギャル・ギャル男ファッション誌業界。

 断っておくがAさんが語ったトンデモエピソードは、界隈にいる一部の人物の話で、多くの人は真剣かつ誠実に雑誌作りに携わっていた。しかし、ごくごく一部ではあるが、全盛期の裏側ではそういった“コト”が起こっていたのも事実のようである。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi

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