
1:身の回りが散らかっている

【お話を聞いた人:ファンタジスタ徳永】
四柱推命・九星気学・紫微斗数・断易など、東洋系の占いで人気を呼ぶ。2011年より鑑定を始め、鑑定人数はのべ2万人以上。テレビの占いコーナーや雑誌寄稿など、幅広く活躍している。
運気は「気の流れがいい場所」に巡ってきます。そのため、家の中が散らかっていて、匂いがこもっていれば、運気にも悪い影響があります。
家相学では、日光が入らない部屋も気を悪くすると考えられており、カーテンを閉め切り、換気もせずに暮らしていれば、それもまた運気を下げる原因になります。その状態が長く続けば、運気だけではなく心身にも不調をきたすことにつながります。
運気の停滞やなんとなく心身の不調を感じているなら、まずは家中の不要品や汚れ物を徹底的に捨て、掃除しましょう。「物を集める」という行為も、実は運気を下げる要因になるので、必要なもの以外は身の回りに置かないことをおすすめします。
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神社の宮司さんと運気をよくする方法についてお話をするとき、必ずといっていいほど言われるのが徹底的に掃除をすることです。特に、神道の場合は水を使って洗い清める慣習があるので、「拭き掃除」をおすすめされます。
家の中でも、過ごす時間の長いリビングなどが整っているのが基本ですが、それと同様に優先順位が高いのは「トイレ」です。トイレを清潔に保ち、いい香りが広がっている状態にすると、仕事運が上がります。
2:負の感情に支配されている
怒りや憎しみなどの負の感情は、悪いものしか引き寄せないと考えましょう。こちらには何の落ち度もないのに、人にいいように使われたり、だまされたりすることも人生では起こりえます。そういうときは頭がカッとなって、冷静な判断がしにくくなるものですが、結果が好転するかというと決してそうではありません。
つらい気持ちや悲しい気持ちをすぐに切り替えるのは難しくても、少しずつそれを割り切れるようになると、新たなご縁や別の「いいこと」が訪れるようになります。
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「あの人のせいで」「どうにか仕返しをしたい」……そういった思考で毎日を過ごしていると、マイナスの側面でしか物事を見られなくなっていきます。
急に気持ちを切り替えるのは難しくても、何か1つでも感謝できることに目を向けてみましょう。例えば、今自分が生きていること、存在していることへの感謝ならできるのではないでしょうか。
「ありがとう」「感謝しています」という祈りを、本心では納得できていなくても、まずはやってみましょう。毎日続けているうちにやがて習慣になり、いつの間にか気持ちが切り替わっていることに気付くと思います。
そうすると、自分を取り巻く人間関係も変わってくるようになります。ネガティブな感情に支配されていたときは、自分にとってマイナスになる人しか集まってこなかったのが、プラスの感情やモチベーションで人や物事に関わっていると、それに見合った人たちが周りに増えてくるのです。
3:常に自分中心で、「見返り」を求めて行動している
「自分」を持っていることは大切ですが、「我の通し方」を間違えると、やがて1人ぼっちになっていきます。仏教の聖典でも「我」を通しすぎることはよしとされておらず、冷静に周囲を見渡し、必要な人に優しさを分け与えることが運気を上げるためには必要です。
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【自分の行いの答えは「運気が悪いとき」にこそ出る】
運気がいいときは、多少わがままになって自分を通しても大目に見てもらえるかもしれませんが、これまで自分がしてきたことの結果が出るのは、運気が悪いときです。あなたをちやほやしてくれていた人が離れていき、誰も手を差し伸べてくれなくなるかもしれません。
自分を通しすぎず、見返りを求めずに人と関わってきた人であれば、たとえ運気が悪くなっても、それほど悪い状況にはならないでしょう。
4:自己研鑽を怠っている
仏教の世界では、「徳」と「業」の積み重ねが「宿命」となって自分の生き方を決めるという考え方があります。徳には「天徳・地徳・人徳」の3種類があり、その中の「人徳」は体を鍛えたり、勉強したりすることで培われるもの。つまり、自己研鑽(じこけんさん)をせずに人徳を積むことはできないということです。自己研鑽は自分にベクトルを向ける行動ですが、「自分中心」とは意味合いが異なります。本来なまけたり、休んだりしてもいい時間をあえて自分を高めることに使うからです。仕事で生かせる勉強、趣味が高じたものなど、どんなことでもいいので、自分を磨くための行動を積み重ねるようにしましょう。
例えば「美容」も自己研鑽の1つになり得ます。美容に気を配ることで、周囲を明るくしたり、誰かに喜んでもらえたりするのであれば、それもまた開運につながる行動と言えます。
【日々の行動の積み重ねが運を開く】
開運グッズや開運スポットなどは手軽に取り入れやすいものですが、それだけで運気をアップさせることはできないと考えましょう。日々の行動、思考、言葉など、自分を形成するすべてのものを一貫させて初めて、運気のベースは整います。
運気は「点」ではなく「線」で結びつけることをイメージして、毎日を過ごしていきましょう。
【取材/文:奥山 はるか】
編集者・ライター。出版社で女性誌編集者として勤務したのち、フリーランスとして独立。女性向けのジャンルを中心に多数の記事を手掛け、占いや開運をテーマにした雑誌制作にも長年携わる。分かりやすい切り口で、幸運のヒントになる記事を執筆。
(文:奥山 はるか)