ロッテ・安田尚憲 「(ファームで取り組んできた部分が)出ている部分もありますし、もう少しのところもあります」。
ロッテ・安田尚憲は5月15日に一軍再昇格してから1ヶ月以上が経過し、6月5日に交流戦が始まってからは17試合中15試合でサードのポジションでスタメン出場している。
『3番・サード』でスタメン出場した22日のDeNA戦、0−0の初回一死一塁の第1打席、先発・バウアーが1ボール1ストライクから投じた3球目の134キロチェンジアップをセンター前に弾き返し、続く山本大斗の先制3ランに繋げた。
5−3の2回無死一、二塁の第2打席は、「みんなの勢いに乗って打つことができました」と、バウアーが投じた1ストライクからの2球目のカーブをライト前に適時打を放った。
安田は同日のDeNA戦、2安打1打点で勝利に貢献した。
◆ 左投手の打率.313
今季の安田は、昨季まで苦手にしていた“左投手”に対して、ここまで打率.313(32−10)と打っている。
10日の広島戦は、玉村昇悟、塹江敦哉、長谷部銀次と3人の“左投手”から安打を放ったのが良かった。
安田は「1本目詰まったあたりだったんですけど、あの1本でいい感じが出たので」と、0−0の2回一死一塁の第1打席、玉村が2ストライクから投じたインコースのシュートを詰まりながらもライト前に運ぶ安打をきっかけに、「その後の打席も左ピッチャーに対して内容のある打席があったんじゃないかなと思います」と振り返る。
左投手から打っている理由については「今年は左ピッチャーの時も数多く、試合に出させてもらっているので、慣れという部分もあると思いますし、ファームでやっていた時も左ピッチャーとの対戦も多かった。その辺の慣れの部分もあるのかなと思います。今はまだ打席数も少ないので、なんとも言えないですけど」と説明した。
“左投手”から打っているとはいえ、安田に求められるのは、“得点圏”での一打。「まだ、チャンスで仕事ができていないので、そこの部分をしっかりと。相手バッテリーの配球も変わってきますし、状況によってしっかりそういうバッティングができるようにやっていきたいと思います」。
プロ入りからたくさんのノックを受け守備力を大きく向上させたサードの守備に関しては、「守備の部分も色々コーチと相談しながら試行錯誤しながらやっているんですけど、あとは反応の部分のところで守備範囲を広げていけるようにとやっています」と、ここまで1失策と安定している。
今はサードでの出場機会が増えているが、ポジションを勝ち取るためには、継続的に打つことが重要になってくる。「バッティングで貢献していかないといけないと思うので、チャンスでしっかり仕事ができるように準備していきたいと思います」。この先も、打って貢献していく。
取材・文=岩下雄太