いくつもの怖い体験をしてきている芸人・チャンス大城さんが、今までの恐ろしい実体験をまとめた『チャンス大城の霊怖 人怖』を上梓した。
なぜか、霊からも人からも怖い目に遭いまくるチャンス大城さんに詳細を語ってもらった。
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――霊に憑かれて支障が生じたことはありますか？
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大城 ピン芸人の三浦マイルドが僕の部屋に来たときに「こんな部屋おったら、あんたがいくらおもろくても売れへんぞ。この家からすぐ出ていけ」と説教されまして。
三浦マイルドはしょっちゅう家に泊まりに来ていたんですけど、急に誰かが家のドアを「ドンドン！」って。「兄さん、誰か来てますよ」って言うから開けたら、誰もいないんですよ。
――霊が来ていたんでしょうか......？
大城 霊媒師いわく、僕の部屋はあの世とこの世の境目になってるらしくて。
三浦マイルドが「チャンスさんの部屋を掃除しました」と写真を撮ってＸに載せたんですけど、洗い場に「霊穴」が写ってて、その黒い穴に霊が人気ラーメン店の行列ぐらいに並んでて。
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――チャンスさんが住むアパートやバイト先は過去に人が死んでいたり、昔は処刑場だったというケースが多いです。巻末で霊媒師の相澤観聖さんが鑑定していますが、ご先祖様の因縁が全部チャンスさんのほうにいってしまっているそうですね。
大城 母親は自分の話をしないんですね。「お墓参りに行きたい」と言っても「いい、大丈夫」って教えてくれないんですよ。
それで、10年くらい前、急にとある病院に呼び出されたら車椅子に座っているおばあちゃんがいたんです。「なんで呼び出したん？」って聞いたら「紹介するわ、母親」って言ったんですよ。
40歳で初めておばあちゃんに会ったんですよ。受け身取れなかったですねえ......。
――チャンスさんご本人もすごくて、生き霊を飛ばすことができるそうですね。
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大城 2019年に『R-1ぐらんぷり』の準々決勝で落ちて、本当に悔しくて。そしたら、準決勝に行ってないのに会場の楽屋で僕を見たっていう人が3人ぐらいいたんですよ。
行きたいという気持ちが霊となって現地に飛んでいったんでしょうね。
――芸人の「売れたい」という思いが生き霊になった......。ということは、この日の取材会場の吉本本社にも芸人たちの生き霊はいるんでしょうか？
大城 天竺鼠（てんじくねずみ）の『恐怖！怪談肝試しクッキング4K』という番組があって、怪談をつくる芸人が出るんですね。その番組に、僕と「ありがとう」のぁみちゃんが出て。
その日は（本社の）会議室がスタジオで、その隣の控室でぁみちゃんと待っているときに怪談をしゃべっていたら「ドーン！」って音がしたんです。
向こう側の部屋からじゃなく、明らかに部屋の中から壁を叩いた音がしたんですよ。「（霊が）思いっきりおるな」って、ぁみちゃんがビビってて。
その後、ぁみちゃんの出番が来て、スタジオに入っていったら「10分前の話なんですけど、先ほど控室で......」って怪談を始めてました。
やっぱり、芸人は売れていく人に「クソー！」っていう嫉妬があると思いますよ。売れてる人は、うらやましがられすぎて真っ黒やとかいいますもんね。
――嫉妬されて、黒い生き霊がいっぱい憑いているんですか。逆に、本にはアンミカさんのポジティブな話も出てきますね。
大城 びっくりしましたよ。アンミカさんやファーストサマーウイカちゃんたちとごはんを食べに行ったんですね。
そのときにアンミカさんがいろいろ話してるんですけど、紫色の光が肩からぶわーって出てきて。「最近の服はLEDライトで光るのかな。この方はトーク中でもスイッチ入れねんな」と思って。
で、その光が服を超えて、首も光って、ついには顔の部分まで紫色になってきて「あら!? これ、衣服じゃないんや」と思っていたら、アンミカさんが「ちょっと、大城さん。さっきからどこ見てるんですか？ 私の服になんかついてます？」って。
で、「アンミカさん、あの......全身が紫色に縁取られてるんですけど」って言ったら、ウイカちゃんに「アンミカさんはオーラが紫色なの。大城さんにも見えるんですね」って言ったんですよ。
紫色のオーラって高貴な方が出すらしいんです。そのとき、僕は涙が出そうなぐらい光の色に感動しました。
でも、アンミカさんが小さく言ったのを僕は聞き逃さなかったです。「あれ？ 私、青色やのにな」って。
だから、アンミカさんは自分のオーラが青だと思ってるかもわかんないですね。
――青から紫に位が上がったのかもしれないですね（笑）。ところで、怖すぎて本に載せられなかった体験談はありますか？
大城 大阪でバイト仲間だった清水君に脅されて、清水君の彼女と3人でエッチさせられそうになった話とかありますね。
そのとき、清水君が自分の顔にう◯こを塗り始めて。それを見て彼の飼い猫も引いてたんですよ。
これはやばいと思って外に逃げ出したら、ブリーフ一丁で金属バットを持った清水君が追いかけてきたんです。
その2日後、清水君が何食わぬ顔でバイトに来たんですよ。
で、「僕を利用して変なことをするのはやめてくれ。猫も震え上がっとったぞ」って言ったら「猫？」って清水君が驚いているんです。
その猫、半年前に交通事故で亡くなってたんですよ。
――猫は幽霊だったんですか？
大城 その後、清水君の家に行ったら......（小声で）その猫の遺影がありました。僕、びっくりして。
なのに、清水君は「まあ大城君、酒でも飲んで」って。怖いから帰りました。
――本の中で相澤さんは「その霊の話題をしているときは、その霊がそばにいると思ったほうがいい」と言っていました。今日、この本の取材を受けて話しているチャンスさんのそばに霊がいる感じはしますか？
大城 わかんないですね（笑）。でも、（手を叩いて）こうやったらいいみたいです。神社を参拝するときにかしわ手するじゃないですか？ あれで幽霊ってびっくりするらしいんですよ。
神社の最初のツカミで「パン！」って手を叩くのは、そういう意味らしいですよ。だから、よく家でもこう「パン！」って。
――この本を書くときも「パン！」とやっていたんですか？
大城 はい、家でもしょっちゅう手を叩いてます。
■チャンス大城（ちゃんす・おおしろ）
1975年生まれ、兵庫県尼崎市出身。NSC8期中退・13期卒業。『とんねるずのみなさんのおかげでした』の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」優勝（2017年12月21日OA）。『人志松本のすべらない話』で、高校時代、不良グループに山に埋められた話を披露して注目される。地下芸人歴30年という長すぎる下積みを経て、現在人気急上昇中。『水曜日のダウンタウン』『さんまのお笑い向上委員会』『ラヴィット！』などバラエティ番組の出演多数
■『チャンス大城の霊怖 人怖』ヨシモトブックス 1650円（税込）
不良に狙われて山に埋められたというエピソードが有名なチャンス大城。実はそれだけでなく、子供の頃から黒い影をしょっちゅう見ており、心霊現象にもたびたび遭遇しているとのこと。そんな「人怖（ひとこわ）」と「霊怖（れいこわ）」の体験を一冊にまとめた、著者にとっては『僕の心臓は右にある』に続く2冊目の書籍。霊媒師の相澤観聖氏を迎えた特別企画「チャンス大城はなぜこんなにも霊が憑きやすいのか？」も収録されている
取材・文／寺西ジャジューカ 撮影／鈴木大喜
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