『ジークアクス』最終話目前! まだ残されている「謎」は解明されるのか?

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2025年06月24日 20:00  リアルサウンド

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塙 真奈美X(@hanahanahanawa)より

 今晩ついに最終話の放送をむかえる『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』。これまでに放送された第1話から第11話の間には多くの謎があったが、その大半は解消されてきた。だが、最終話に関してはまだいくつか解明されるべき謎が残っている。


 一年戦争中に発生したゼクノヴァによって行方不明となったシャア、そして時を同じくして姿を消した「シャロンの薔薇」。『Beginning』からの謎だったこれらの要素については、11話までの間にあらかた答え合わせがされている。『GQuuuuuuX』の世界では本編の世界線の他にいくつもの多元宇宙が存在することが語られており、ゼクノヴァとはそれら別宇宙との境界が破れてエネルギーが交換される現象であることが判明している。


■ゼクノヴァ発動のキーである「シャロンの薔薇」

 このゼクノヴァ発動のキーとなっていたのが「シャロンの薔薇」である。その正体は『GQuuuuuuX』世界からすればパラレルワールドである『機動戦士ガンダム』の世界からやってきたララァ専用モビルアーマー「エルメス」だった。『GQuuuuuuX』宇宙では不安定な存在である「シャロンの薔薇」ことエルメスはイオマグヌッソに搭載され、ゼクノヴァを人為的に引きおこすことでターゲットを別宇宙へと吸い込む大量破壊兵器として使われていた。そしてこのシャロンの薔薇の中で眠り続けていたパイロットのララァが目覚めた時、「あちら側」から『GQuuuuuuX』世界に向けて初代ガンダムが出現。11話はそのタイミングで幕を閉じた。


 これらの謎が解かれたことで、『GQuuuuuuX』に関する不明点に関しては相当見通しがよくなっている。「『機動戦士ガンダム』の第1話から宇宙世紀の物語を語り直す」という点も注目された『GQuuuuuuX』だが、すでにこの世界とは別に『機動戦士ガンダム』の正史と言える世界の存在が示唆されており、この別世界線の存在を前提として、ゼクノヴァや「キラキラ」については説明がなされてきた。シュウジ・イトウの存在に関しても、本人の口から自分は別の世界(「向こう側」)からやってきたことや、彼がララァをこれ以上傷つけないために『GQuuuuuuX』の世界を終わらせることを目的としていることが語られている。またキシリアやシャリア・ブルの目的もすでに説明されており、『GQuuuuuuX』世界のキャラクターの思惑については整理がついているように思う。


■解明されていない謎

 このように半分ほど謎が解かれた感のある『GQuuuuuuX』だが、それでもまだよくわからない点は残されている。ひとつ大きな疑問として残っているのが、「マチュのスマートフォンにメッセージを送ってきたのは誰か」という点だ。このメッセージは第1話のスタート時、まさに物語が始まるところから送られており、以降もソドンからマチュを脱出させて地球へ降下させ、結果的に「シャロンの薔薇」を発見させている。このメッセージの送り手については、現状全くヒントがない。


 もうひとつ大きな謎は、「向こう側」からやってきたガンダム=RX-78-2と見られるモビルスーツについてだ。登場したのが11話のラストということもあり、このガンダムについては現状全くノーヒント。誰が乗っているのか、目的は何か、そもそも『機動戦士ガンダム』でアムロ・レイが搭乗していたのと同じモビルスーツなのかなど、不明点は山ほどある。


 もうひとつ、これはもうラスト1話でははっきりと語られないポイントかもしれないが、よくわからない点として「一年戦争末期にゼクノヴァに巻き込まれたあとのシャアの行動」というものもある。しれっとイオマグヌッソ開発スタッフに紛れ込んでいたシャアだが、一体一年戦争後の5年間にどこで何をしていたのだろうか。ゼクノヴァに巻き込まれたということは「向こう側」に引き込まれたはずだが、いかにして『GQuuuuuuX』世界に戻ってきたのか。このあたりも気になるところである。


 散りばめられた謎ではなく、ストーリー上の着地点として気になるポイントとしては、やはりマチュとニャアンの関係にどうケリがつくのかという点がある。そもそもシュウジは二人のことがはなからあまり眼中になく、気にしていたのはララァのことだけだったというのは、すでに劇中で語られている。三角関係かと思いきや、マチュとニャアンの両方とも最初からフラれていた……という話ではあるのだが、キシリアに懐柔されてGFreDのパイロットになったニャアンと、一時的とはいえシャリア・ブルと行動を共にしているマチュとでは、大きく立場が異なってしまった。これまでのわだかまりを二人が乗り越えることができるのか、エンディングテーマの映像のような平和な生活に戻ることができるのか、要注目である。


 巨視的に見れば「シリーズの正史VS特異点的な偽史」の対決という構図になってきた『GQuuuuuuX』。ただララァが夢見た偽史として消滅するだけの物語に、ここまでの時間をかけるとは思い難い。そもそも、『GQuuuuuuX』世界側の反撃や両世界の和解(?)はありえるのだろうか。いずれにせよ、残り1話ですべてにケリがつくはず。座して放送を待ちたい。



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