オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1) 6月26日(木)〜29日(日)、南ヨーロッパのギリシャにて、2025WRC世界ラリー選手権の第7戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』が行われる。荒れたグラベル(未舗装路)かつ暑い気温によるハードな戦いが見込まれる第7戦を前に、各陣営からドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)
「(第6戦)サルディニアよりも良い成績を収めたい。ギリシャではテストを行えていないが、サルディニアでいくつかのアイデアを得た。そのアイデアをもとにギリシャでのラリーをスタートすれば、僕たちが持っているパッケージで良い結果を出せると自信を持っている」
「エンジニアたちと充分な準備をしてきたので、次の挑戦に向けて万全の準備が整っていると感じている」
「サルディニア同様、このイベントは長く暑いものになるだろうが、良い結果を持ち帰るチャンスは間違いなくあるだろう。来週は多くのポイントを獲得することを目指したい」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)
「アクロポリス・ラリーに向けて、クリーンかつ一貫したパフォーマンスを発揮することに重点を置いている。これが、暑さや過酷なステージなどシーズン中でもっとも要求の厳しいイベントのひとつであることは周知の事実だ」
「期待外れだったサルディニアの後だから、僕はチームのために確固たる結果を出したいと心から思っている。彼らは信じられないほど懸命に作業をしてきたので、そのことを示す何かにふさわしい」
「僕たちの目標はトラブルを避け、状況を賢く管理し、トラブルのない力強いラリーをすることだ」
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)
「ギリシャを訪れるのは今回が初めてなので、そこで何が待ち受けているのかまったく考えもつかない。子どもの頃にこのラリーを観戦していたことを覚えている」
「アクロポリス・ラリーという名前を聞けば、それが厳しく過酷な戦いを意味することは百も承知だ。それを体験するのは楽しいだろうし、良い週末にできるよう願っている」
「確かに学ぶべきことはたくさんあるだろうが、最後には今よりもさらに良い走りができるはずだ」
●ジョルダン・セルデリディス(#9 フォード・プーマ・ラリー1)
「アクロポリスは今シーズン待望の、重要なイベントだ。僕たちはここでトップ10に入ることを目標にプログラムを準備してきたからね(ケニアではすでにトップ8にも入れたからね!)」
「この目標を達成するには、サルディニアに比べてペースをさらに向上させる必要があるし、ハンコックタイヤを使ったマシンのセットアップも改善を続ける必要がある」
「ギリシャのファンにまた会えることをとても楽しみにしている。彼らは僕たちをさらに後押ししてくれるし、それによって大きな違いを生み出すことができるだろう。僕たちは第1回ギリシャ・カップの優勝も目指して戦うので、多くの挑戦が待ちうけている!」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)
「昨年のギリシャでは、ヒョンデ・モータースポーツにとって2度目となるワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成したので、素晴らしい週末だった」
「サルディニアではペースこそあったものの、週末を通して本当に不運だった。あのスピードを表彰台や勝利につなげることができなかったのは、僕たちにとって悔しかったし、ギリシャでは全力を尽くしたいと思っている」
「暑さで厳しい戦いになるだろうから、トラブルに巻き込まれないようにしなければならない。マシンとタイヤに負担がかかるので、そうした要素を管理する必要がある。僕の目標はライバルたちを上回るポイントを獲得することだが、勢いをつけて表彰台に戻りたい」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)
「ギリシャはポルトガル、サルディニアに続く3戦連続の厳しいラリーの最終戦だが、比較してみるとまったく違うものだ。ギリシャの道路は広いが、かなり硬い」
「ここ数年はそれほど荒れてはいなかったが、歴史的に見ても非常に過酷なラリーであることに変わりはない。今年はイベントが6月に変更されたため、さらに強い暑さが、僕たちクルーとマシンの両方に大きな影響を及ぼすだろう」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)
「サルディニアは、アクロポリス・ラリーに向けてマシンの何を改善すべきかを教えてくれた。そして僕たちの出走順を最大限に活かすためにあらゆることをする必要がある」
「これはシーズンでもっとも過酷なイベントのひとつで、パンクのリスクが非常に高いので、信頼性が最優先事項だ。タイヤ選択は非常に難しくなるときがあるはずだし、荒れたステージが加わって、本当に過酷になる可能性がある」
「前回のラウンドと似ているが、さらに暑くなるので、僕らクルーにとってもマシンにとっても厳しいものになるだろう。それでも、僕たちはここで調子を取り戻す必要がある。着実な週末になるように全力を尽くすよ」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「アクロポリスは硬く岩の多い路面に多くの石が散乱し、年間カレンダーのなかでもとくにタフなグラベルラリーだ。今年は例年と開催時期が異なるため非常に暑く、クルマとタイヤに厳しいラリーになる可能性がある」
「金曜日は多くのステージを1度しか走行しないため、出走順トップで臨むといういつもの難題に直面するだろう」
「それでもサルディニアではパフォーマンスが向上したので、テストでのさらなる改善を経てギリシャでもふたたび高い競争力を発揮できると期待している」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「サルディニアでは良いペースをつかみ、多くのポイントを獲得できたので、ギリシャでもこの調子を維持したい。過去このラリーで良いリザルトを残しているため、今回も良い結果を目指して戦う」
「ステージのスタイルと路面はサルディニアとはやや異なり、ハードにプッシュし過ぎるとタイヤに大きな負担がかかる可能性がある」
「しかし先週ギリシャでテストを行う機会があり、このようなコンディションに対応するためにクルマを調整し、さらなる改善を進めた。ラリーに向けた準備は整っている」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「サルディニアは非常にポジティブな週末だったが、2日後にはギリシャに向けてテストを行い、セットアップがさらに良い方向に進んだことを確認した」
「ギリシャのチャレンジは大きく変わらず、高温と荒れた岩場の路面が特徴だ。そのような条件下でもふたたび強さを発揮できることを期待している」
「出走順を考えるとチームにとって金曜日は厳しい1日になるかもしれない。今回は出走順が2番手なので勝利はさらに困難かもしれないが、いかなる挑戦も恐れず、自分に何ができるか楽しみにしている」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「ギリシャに戻れることを楽しみにしています。昨年は良いペースで走ることができたので、今回はより良い結果を目指します」
「サルディニアは難しいラリーでしたが、最終的には速さを発揮することができましたし、先週ギリシャで行った事前テストではさらに良いフィーリングを掴むことができました」
「アクロポリスはいつだって簡単なラリーではありません。クルマとタイヤをケアしながら走る必要がありますし、今年も新しいステージが追加されたようです。しかし、クルマを信頼することができれば楽にスタートを切ることができるので、ベストを尽くします」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「連続してグラベルラリーに出場することは、経験と自信を積む上で本当に役立つ。ポルトガルではクリーンにラリーを戦い、サルディニアではより自然にペースが上がったため、ギリシャでも調子を維持したい」
「サルディニアと同様、このラリーには昨年WRC2で優勝した良い思い出がある。一方、過酷なラリーでは下位カテゴリーでクルマをとにかく大切に扱う必要があるが、ラリー1カーは耐久性が非常に高いため、クルマを信頼して「、よりハードにプッシュすることに慣れる必要がある」
[オートスポーツweb 2025年06月25日]