夏季ダボス会議で演説する中国の李強首相=25日、天津(AFP時事) 【北京時事】中国の李強首相は25日、天津で開かれた世界経済フォーラム夏季会合(夏季ダボス会議)で演説し、「経済や貿易を巡る矛盾や差異は、対等な協議を通じて解決すべきだ」と訴えた。トランプ米政権の高関税政策を念頭に置いた発言とみられる。
米中両国は4月、相手国からの輸入品に100%超の関税を課し合う激しい貿易戦争を展開した。李氏は、貿易摩擦に伴うサプライチェーン(供給網)の分断を背景に国境を越えた投資が減りつつあると説明し、「国際分業体制が調整を迫られている」と語った。
中国経済については、「発展の勢いを維持している」と述べ、政府が2025年の目標に掲げる「年5%前後」の成長率達成に自信を示した。その上で「内需を拡大させる」と、消費のてこ入れを急ぐ方針を改めて強調した。