レッドブル育成リンドブラッド、F1イギリスGPでFP1出走へ。マルコはリザーブドライバーの増強を図る

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2025年06月26日 18:00  AUTOSPORT web

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2025年FIA F2第4戦イモラ スプリントレース 2位に入賞したアービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング)
 レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブル・ジュニア・チームに一員である17歳のアービッド・リンドブラッドが、シルバーストンで開催されるF1第12戦イギリスGPの金曜フリー走行1回目にレーシングブルズから参加し、F1の公式セッションデビューを果たすことなるだろうと明かした。

 このニュースは、モータースポーツ界で急速に頭角を現し、今ではF1の大舞台で才能を披露する準備が整ったスウェーデン系イギリス人のリンドブラッドにとって、大きな節目となる。

 レッドブル・ジュニア・チームの傑出したドライバーで、現在はカンポス・レーシングからFIA F2選手権に出場しているリンドブラッドは、最近F1のスーパーライセンスを取得し、F1セッションへの参加資格を得た。このデビューに向けたリンドブラッドの準備には、今週初めにイモラで行われたレーシングブルズの2023年型マシン『AT04』によるテストが含まれている(編注:2023年のチーム名はスクーデリア・アルファタウリ)。そこで彼はレッドブル・ジュニアの僚友である岩佐歩夢と役割を分担した。リンドブラッドはシルバーストンでのFP1セッション中に、レーシングブルズで走行を行う予定だ。


■強力なリザーブラインアップの構築

 マルコは、特にあと1点のペナルティポイントで出場停止処分を受ける世界チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を取り巻く不安定な状況を踏まえ、リンドブラッドの準備態勢と、レッドブルのリザーブドライバー陣を増強する戦略的重要性を強調した。

「彼は準備のために、月曜日にイタリアで半日走行した」と、マルコはオーストリアのメディア『Kleine Zeitung』に語った。

「そして彼はシルバーストンでも、金曜フリー走行で走ることになるだろう。精神的な強さと自信が、彼の特徴となっている」

 82歳のマルコは、信頼できるリザーブドライバー陣容を維持することの難しさを強調し、岩佐の全日本スーパーフォミュラ選手権での活動が、F1のスケジュールと時折重複することを指摘した。

「マックス・フェルスタッペンのペナルティポイントに関して、実際に何かが起きた場合に備えて準備を進めている」

「現在、代替のドライバーはふたりいる。リンドブラッドと岩佐歩夢だ。岩佐のF1での活動は、彼の日本での活動と一部重なっている」

 マルコはまた、リザーブドライバーを確保することの複雑さも明らかにした。

「いくつかのレースでは他のチームと契約を結んでいたし、一時は3チームに代替ドライバーが確保されていたこともあった」

「調子のよい誰かを見つけるのは簡単ではない。そのため、リンドブラッドが今走行を行っているのだ」

 リンドブラッドのデビューは、レッドブルがドライバー陣容を補うため、若い人材育成を強化している時期に行われる。10代のリンドブラッドは、F2で2回優勝を飾ってランキング3位につけるなど、印象的なパフォーマンスを発揮しており、フェルスタッペンやセバスチャン・ベッテルといったレッドブルのスターたちと比較されている。シルバーストンでの彼の走行は、F1から義務化されているルーキーによるFP1走行要件を満たすだけでなく、おそらくは2026年にレーシングブルズでフルタイムのシートを得る可能性を評価する、重要な機会にもなるだろう。

 イギリスGPが近づくにつれ、リンドブラッドにたくさんの注目が集まることになる。彼の精神力の強さと純粋なスピードは、マルコとレッドブル幹部から高い評価を得ている。スウェーデン人の父とインド人の母のもと、サリー州バージニアウォーターに生まれた若きドライバーにとって、このホームデビューは、F1のスポットライトを浴びる準備ができていることを証明する夢のような機会となる。

[オートスポーツweb 2025年06月26日]

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