2025年6月26日にヨーロッパで発表されたニッサン・キャシュカイ。発売は同9月を予定する 日産自動車は6月26日、第3世代の“e-POWER”を搭載したクロスオーバーSUV『QASHQAI(キャシュカイ)』をヨーロッパで発表した。
2025年9月に欧州市場にデビューする新型ニッサン・キャシュカイ。Cセグメント・クロスオーバーの同モデルには、第3世代となるニッサンの電動パワートレイン“e-POWER”が初めて搭載される。
新世代のe-POWERは、モーターをはじめ発電機、インバーター、減速機、増速機といった5つの主要部品をモジュール化した新開発の5-in-1 for e-POWERパワートレインユニットを採用。これにe-POWER用に設計され、熱効率42%を達成した1.5リッター3気筒ターボエンジンが組み合わせる。
この新世代のパワートレインは、大幅に向上した燃費性能と、より高い静粛性が特長だ。とくに前者ではセグメントトップとなる低燃費を実現し、最大航続距離もディーゼル車並みの1200kmを誇る。
また、ユニット自体の高剛性化と軸構造の最適化により、走行時の音や振動が低減。このほかにも高速走行時のエンジン回転数の抑制や、潤滑油の変更によってエンジン内部の抵抗を抑えることで、これまで以上の静粛性を実現しているという。
「第3世代e-POWERは、ニッサンのハイブリッド技術を再定義するものであり、あらゆる状況で滑らかで応答性の高い走行を提供します」と語るのは、ニッサンのチーフテクノロジーオフィサーである赤石永一氏。
「約10年にわたる開発における知見を集約し、より効率的で洗練された、競争力のあるシステムを実現しました。キャシュカイでの導入は始まりに過ぎず、2026年度には日本と北米市場への投入を予定しており、その他の市場にも順次投入してまいります」
前述のとおり、今年9月より発売される新型キャシュカイはその後、アフリカおよびオセアニア市場にも順次展開される。また、第3世代のe-POWERは、2026年度の発売が計画されている新型『エルグランド』や、今年度中に北米市場に投入される新型『ローグ』にも搭載される予定だ。
[オートスポーツweb 2025年06月26日]