グランプリのうわさ話:ボッタス、新天地で苦戦する元僚友ハミルトンを擁護

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2025年06月27日 21:30  AUTOSPORT web

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2025年F1第11戦オーストリアGP メルセデスのリザーブドライバー バルテリ・ボッタス
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 バルテリ・ボッタスは、元チームメイトのルイス・ハミルトンがシャルル・ルクレールと比べてペースが欠けているとイタリアや海外のメディアから厳しく批判されていることを受けて、ハミルトンを擁護した。3年前にメルセデスからフェラーリのパワーユニットに切り替えた経験のあるボッタスは、ふたつのパワーユニットの動作方法には非常に大きな違いがあり、その主な違いはエンジンブレーキだと考えている。そしてハミルトンは、これが最も苦戦している領域のひとつだと繰り返し指摘している。

 ボッタスはハミルトンのフェラーリへの移籍について、次のように認めた。「彼の決断は理解できる。時には変化も必要だし、彼にとってフェラーリに加入するのは素晴らしい機会だと思う。それは人生を変えるものだ。彼にとっても、彼だけでなくとも、本当に素晴らしいことだと思う」

 その後、10回のグランプリウイナーであるボッタスは、ハミルトンの問題について言及し、「現在の仕様、つまり2025年仕様のふたつのパワーユニットの違いはわからない」と認めたが、すぐに「過去の経験ではどちらについても知っている」とつけ加えた。さらに、「僕は今年のW16で夏にテストをするのを待っているところだが、主な違いはドライバビリティとエンジンブレーキの使い方にあると言えると思う」と明かし、「ピークパワーに関しては、大きな違いはないと思うので、彼の問題はこのふたつのパラメーターに関連しているのではないかと思う。少しずつ、彼は適応しつつある」と締めくくった。


■第2のキャリア

 ルノーとケータハムでテスト兼リザーブドライバーを務めたダビデ・バルセッキは、今年第二のキャリアを見つけ、『F1 TV』の解説者になった。この堂々たるイタリア人は、社交的な性格と非常に生き生きとした反応により、すでに多くの支持を集めている。

 モントリオールで、バルセッキは何度かコースサイドに立ったが、FP3セッション中はサーキットの最終シケインの出口にあるウォール・オブ・チャンピオンズの外側に立つことに決めた。偶然にも同セッション中に、オスカー・ピアストリとオリバー・ベアマンの両名がそのウォールに接触し、一方でニコ・ヒュルケンベルグは大きくスピンして、ザウバーのリヤウィングが軽く接触した。その間バルセッキはマシンからわずか1メートルのところに立っていた。

 このインシデントに対するバルセッキの偽りのない声高な反応は、すぐにF1TVの週末のハイライトとなったし、これは年末のシーズンレビューでも必ず取り上げられることになるだろう。ヒュルケンベルグ自身もレース終了後にバルセッキに冗談めかして、「映像を見たよ」と明かし、事故現場から飛び去るバルセッキに言及した後、笑いながら「君のためにやったんだ。君がそこにいるのを知っていたから……」と付け加えた。


■フレデリック・バスール、毅然とした対応を貫く

 フレデリック・バスールは、彼がフェラーリのチーム代表の座から退くことが近いと報道した主要日刊紙を批判したために、イタリア自動車ジャーナリスト組合(UIGA)から公然と攻撃されることになった。バスールは、「自分が何のために契約したのかわかっているし、彼らが自分について何を書こうが気にしない」と主張し、チーム体制に変更があるとの記事を批判して、次のように指摘した。

「我々のために仕事をしている人たちに敬意を払うべきだし、彼らが職を失うという話をでっち上げてはいけない。彼らは生活のために働く必要があり、家で家族を養わなければならない普通の人々であり、このような無礼な話によって生活を乱されるべきではない」

 UIGAはメンバーの側に立って、次のように述べた。「イタリアのチームの著名なチームリーダーが、技術部門のトップの交代の可能性に関連して、一部報道で広まった未確認のニュースについて懸念を表明した。この発言はチームの内部風土に有害だと考えられる。同氏は、競技チームの指導者に関するうわさが自チームの従業員を動揺させ、緊張を煽り、野心的なスポーツ目標の達成をさらに困難にする可能性があることを詳細に強調した」

 そしてUIGAは、「同チームリーダーは、厳密さとプロ意識を持って行われるジャーナリズムと、センセーショナリズムやいわゆる『クリックベイト』の誘惑に負け、明瞭さよりも混乱を招くジャーナリズムを区別したかったのだろう」とつけ加えた。

 そしてバスールを批判し、次のように述べている。「UIGAは、単純かつ基本的な原則を再確認する必要があると考えている。それは、スポーツジャーナリズムはあらゆる形態の専門情報と同様に、常に公平性、事実の検証、そしてそれが展開される文脈の認識にもとづいていなければならないということだ。直接的か間接的かを問わず、いかなる圧力も報道の自由を制限することはできないし、制限してはならない。この自由は、責任を完全に引き受けることに伴い、さらにその価値が高まる」

 結論として、UIGAは次のように書いている。「ジャーナリストの仕事は、チームを『サポート』することではなく、何が起こるかを正直に報道することだ。これは、具体的な人間的および職業的影響を伴うすでに複雑なバランスを、さらに危険にさらすリスクを伴う未確認ニュースの拡散を正当化するものでは決してない」

[オートスポーツweb 2025年06月27日]

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