19歳の野村勇斗が大仕事。TEAM UPGARAGEが約4年ぶり、メルセデススイッチ後初ポール【GT300予選レポート】

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2025年06月27日 21:30  AUTOSPORT web

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自身初のスーパーGTポールポジション獲得を喜ぶ野村勇斗(UPGARAGE AMG GT3) 2025スーパーGT第3戦セパン
 6月27日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで、スーパーGT第3戦『SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025』の公式予選が行われ、18号車UPGARAGE AMG GT3(小林崇志/野村勇斗)がGT300クラスのポールポジションを獲得した。フロントロウに並ぶ2番手はGreen Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)、2列目3番手には0号車VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)がつけた。

 シリーズの海外戦として6年ぶり、マレーシアでは12年ぶりの開催となるセパン・ラウンド。27日金曜の予選日は、公式練習2回目が行われた午前中は強い日差しが降り注いでいたものの、16時30分の予選開始が近づいた夕方には薄い雲が広がった。GT300のQ1A開始間際のコンディションは気温33℃、路面40℃、湿度は65%のドライ路面だ。


■ボッコラッチが群を抜く速さを披露

 エントリー数が通常より少ない19台となっている今大会の予選は、A組とB組の各上位6台がQ2に進出する。Q1は開始は定刻の16時30分。出走10台中、8台がすぐにピットを離れた一方で52号車Green Braveと6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIはややおくれてのコースインとなった。

 チェッカーまで残り3分を切ったところでケイ・コッツォリーノ駆る45号車PONOS FERRARI 296が2分03秒304をマークし、これが基準タイムに。直後に52号車の野中が2番手に食い込み、さらに611号車EBM GIGA 911 GT3のドリアン・ボッコラッチがマイナス表示を並べ2分03秒107でトップに浮上する。

 Green Braveの野中は2分03秒474へとタイムを伸ばすも3番手のまま。対する611号車は唯一、2分3秒台を切り2分02秒623でQ1A組トップ通過を決めた。

 カットラインを巡る攻防ではチェッカー後、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが2分04秒243でQ2進出圏外の7番手から同圏内6番手に浮上し6号車UNI-ROBOを逆転。直後にフィニッシュラインをまたいだ65号車はは8番手に沈み、6号車とともにQ1敗退となった。さらに60号車Syntium LMcorsa LC500 GTと62号車HELM MOTORSPORTS GT-RがこのQ1A組で姿を消すこととなった。

 9台で争われたQ1B組も残り3分からアタック合戦が始まり、まずはオリバー・ラスムッセン駆る31号車apr LC500h GTが2分03秒932で暫定首位に立った。これに87号車METALIVE S Lamborghini GT3と2号車HYPER WATER INGING GR86 GTが2分4秒台のタイムで続いていく。

 ラスムッセンは連続アタックで自己ベストを更新。しかし松浦孝亮がドライブするMETALIVE Sが2分03秒165でこれを上回る。さらに18号車UPGARAGEの小林も2分03秒553で31号車aprを上回っていく。

 トップ3の後ろでは2号車HYPER WATERが4番手に。チェッカーの直後、56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが5番手に順位を上げる。その後777号車D’station Vantage GT3がリアライズから5番手の座を奪ったが、金丸ユウが乗り込んだGT-Rは6番手に留まりギリギリでQ2進出を果たした。Q1脱落は360号車RUNUP RIVAUX GT-Rとベテランコンビの96号車K-tunes RC F GT3、スポット参戦の333号車EBM Vantage GT3の計3台だ。


■予選Q2は2分02秒台の争いに

 GT500クラスのQ1後、GT300のQ1各組を勝ち抜いた12台による予選Q2がスタートした。ここでもアタック開始は残り3分前後からとなり、87号車METALIVE Sが記録した2分02秒734が最初のターゲットとなった。

 87号車の後ろに続いていた61号車SUBARUと2号車HYPER WATERは、ともに2分3秒台を切れず2番手と3番手に。暫定トップタイムを破ってきたのは吉田広樹の52号車Green Braveで、タイムは2分02秒475。これに0号車VENTENYと、自己ベストを更新した87号車METALIVE SのJLOC勢が続いていく。

 それを尻目に18号車UPGARAGEが2分02秒219を叩き出しトップに躍り出る。直後、セクター1で全体ベストを記録していたSUBARUが戻って来るが5番手。王者VENTENYも自己ベストを1000分の6秒更新したものの3番手のままだ。

 チェッカー振動後、セクター1と2で全体ベスト表示を灯した18号車がホームストレートに戻ってきて2分02秒110をマーク。19歳の野村は自身が記録した全体ベストをさらに更新し、自身のスーパーGTデビュー後初めて、TEAM UPGARAGEにとっては2021年第7戦もてぎ以来、約4年ぶりのポールポジションを決めてみせた。

 以降トップ5は変わらず。6番手以下は2号車HYPER WATER、777号車D’station、中山友貴と奥本隼士が代役を務める4号車グッドスマイル 初音ミク AMG、31号車apr LC500h GTと続き、45号車PONOSがトップ10を締めくくった。

 50kgのサクセスウエイトを背負う56号車リアライズは11番手。Q1A組を首位で通過した611号車EBMはコースイン後まもなくトラブルが発生。ピットに戻らざるを得なくなり、タイムを残すことができなかった。

 27日までに2回の公式練習と予選を終えたスーパーGT第3戦マレーシアは、明日28日土曜の15時10分(16時10分)からウォームアップ走行が行われた後、16時30分(17時30分)より55周の決勝レースが実施される。

[オートスポーツweb 2025年06月27日]

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