数々の成功を収めたフェラーリGT3に早くも新型登場。『フェラーリ296 GT3エボ』初公開

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2025年06月27日 23:30  AUTOSPORT web

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フェラーリ296 GT3エボのフロント
 フェラーリは2025年6月27日、クラウドストライク・スパ24時間レースの会場であるスパ・フランコルシャンにおいて、新型レーシングカー『フェラーリ296 GT3 Evo(296 GT3エボ)』を初公開した。

 このクルマは、現行モデルが2022年に同じくスパで発表されて以来、これまでの2シーズンにわたり世界中のGTレースで活躍してきた296 GT3と、WEC世界耐久選手権に参戦する296 LMGT3から得た経験を結集したモデルだ。

 前身モデルである296 GT3は、2023年のデビュー以来、GTワールドチャレンジ・エンデュランス・カップのドライバーズおよびチームタイトルを含む5つのシリーズタイトルを獲得し、有名なニュルブルクリンク24時間レースやデイトナ24時間レースでも勝利を収めている。343レース中140勝を誇り、405回の表彰台、56回のポールポジションという類まれな成績は、新型マシンの開発において強力なベースとなった。

 カスタマーからのフィードバックや経験をもとに開発された296 GT3エボだが、搭載される3.0リッターV6直噴ターボエンジンは不変だ。一方で組み合わされるギアボックスではギア比が最適化され、トルク特性が向上している。

 また、フロントとリヤのサスペンションはジオメトリが変更された。これは部品への負荷が軽減することで信頼性が高める狙いがある。さらに、コクピットの空調システムはファンの追加によってさらに強化されている。

 レーシングカーにおいて、もっとも重要なエアロダイナミクスの面では、フロントスプリッターをはじめ、フロントフロア、リヤディフューザー、フロントホイールアーチルーパーなどが改良され、他の車両の後方を走行する場合でも安定したダウンフォースを維持する能力が強化された。ボンネット上の新たなエアインテークはブレーキとコクピットの冷却に貢献する。また、新設計のリヤウイングは短時間での角度調整を可能としたのが特長だ。

 これらの改良にはLMGT3の知見も活かされており、とくにリヤホイールアーチのボディワークはLMGT3からの流用品となる。バックミラーについても設計段階で耐久レースのノウハウが注ぎ込まれている。

 そんなフェラーリ296 GT3エボは、来季2026年にデビュー予定。既存の296 GT3オーナー向けには、アップグレードキットも用意されるという。

[オートスポーツweb 2025年06月27日]

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