
【写真】又吉直樹は狂歌師・宿屋飯盛役 サンジの声優・平田広明、ナウシカの声優・島本須美も! 新キャスト陣
本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児(ちょうじ)になった蔦屋重三郎の生涯を、笑いと涙と謎に満ちた物語として描く。脚本は森下佳子。
井上祐貴が演じるのは、田沼意次失脚後、“寛政の改革”を行う老中首座・松平定信。財政難と風紀の乱れに直面する幕府の再建を託され、十一代将軍・徳川家斉(城桧吏)の下で老中首座に就任。田沼意次(渡辺謙)の華やかな商業重視政策とは対照的に、倹約の徹底、農村復興、風紀の粛正、朱子学の奨励など「寛政の改革」を断行。町人文化にも厳しく、洒落本や黄表紙の出版統制を強化。蔦重(横浜流星)の出版活動にも大きな影響を及ぼす。
井上は「松平定信は、やはり“対田沼”というイメージを持っていたのですが、台本を読んでよりそのイメージが確固たるものになりました。決して派手ではなく、どちらかというと地味なかみしもの扮装も相まって、芯の通った武骨な印象を受けています。早口ながらも相手をうかがい、試しながら江戸幕府の財政を立て直していく定信を楽しみながら演じさせて頂いています」とコメント。
又吉直樹は、大田南畝に学び、狂歌四天王の一人に数えられた狂歌師・宿屋飯盛(やどやのめしもり)を演じる。日本橋で宿屋を営んでいたことが狂名の由来とされる宿屋飯盛は、狂歌集の編集・出版で蔦重と協力し、天明8年には、歌麿(染谷将太)とともに狂歌絵本『画本虫撰(えほんむしえらみ)』を刊行し、狂歌師の地位を不動のものにした。蔦重が亡くなった後、蔦重の墓に碑文を残す。
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平田広明が演じるのは、天明の打ちこわしで、江戸の治安対策に奔走する曲淵景漸(まがりぶち かげつぐ)。江戸の北町奉行として庶民の人気が高かった曲淵景漸は、度重なる天災で、米の値段が高騰し、民衆が不満を募らせる中、田沼意次に、市中の治安のためある提案をする。
平田は「曲淵景漸 役をやらせて頂く事になりました平田広明と申します。大河ドラマへの出演は二度目ですが、お話を頂いた時の緊張は相変わらずでした。台本を頂戴し読み始め、まず名前が難しい! 何故かまた緊張が走ります。衣装合わせに行き、撮影中のスタジオで皆さんが衣装を着こなし、かつらの似合っている姿を見てまたまた緊張しました。そして前回よりも台詞が多く、またまた…撮影の日まで、緊張との闘いの日々が続きます」と心境を語った。
島本須美は、蔦重の店、日本橋・耕書堂の女中・たかを演じる。耕書堂で炊事、掃除、洗濯などの日常的な家事全般を手伝っているたかは、多くの戯作者や絵師たちが集まる店で、蔦重や、てい(橋本愛)ら、耕書堂の一員として、共に店を支えていく。
島本は「日本橋にお店を出してからの登場です。役は女中のたか。ドラマ出演は、劇団青年座に所属していた頃以来ですので、いろいろな事が新鮮で、毎回楽しんでいます。声優としての私をご存知の方もいらっしゃるかと思います。『べらぼう』の出演者の中にも声のお仕事での共演者が多く、とても心強いです。なかなか逢えませんが(笑)。セリフが無い回も出演している事がありますので、どこに出てくるのかお楽しみに」とメッセージをおくった。
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奥野は「まさか徳川御三家の役を……、本家が農家の自分にとってはかようにお偉い役を演じることも少なく、今からドキドキしております。同じく御三家の高橋英樹様、榎木孝明様の胸を借りてオドオドせず政を計らいたいと思います。まだ撮影前でなんとも言えませんが、とにかく楽しみです」と期待を寄せている。
嶋田久作は、昌平坂学問所の教官を務めた、寛政の三博士・柴野栗山(しばのりつざん)を演じる。讃岐国三木郡牟礼村(現:香川県高松市牟礼町牟礼)に生まれ、その後江戸に赴き、湯島聖堂で学び、徳島藩に召し抱えられ、松平定信からの要請で、幕府の儒官になる。十一代将軍・家斉の養育係や、定信が主導する“寛政の改革”では、朱子学を正学と定めた「寛政異学の禁」を主導し、学問と政治の両面で活躍することとなる。
嶋田は「大河ドラマでの学者という役柄は初めてです。撮影も半ばを過ぎ、息のあったチームへの途中参加は緊張しますが、演じるに当たって頂いている課題を楽しみながら、柴野栗山、全うしたいと思っております」と意気込んでいる。
榎木孝明が演じるのは、武道と学問を重んじた尾張藩の名君・徳川宗睦(とくがわむねちか)。徳川御三家の尾張藩第九代藩主で、質素倹約を基本に藩政改革を断行。新田開発や代官制度の見直しを進め、藩財政の立て直しに取り組んだ。一橋治済と共に反田沼派を貫き、松平定信を老中に就かせるための政治活動を推進していく。
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大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、NHK総合にて毎週日曜20時ほか放送。