
6月26日、人気バラエティー番組の『ダウンタウンDX』(読売テレビ制作・日本テレビ系)が最終回を迎えた。1993年10月にスタートし、放送期間は31年8か月におよんだロングラン番組であるものの、最終回の内容は視聴者を落胆させるものだったと語るのは放送作家だ。
『いいとも!』『スマスマ』最終回との比較
「最後にはテロップで番組の放送回数1383回、ゲスト数は1万5892人と紹介されました。このデータのどおり、俳優の梅宮辰夫さんや中尾彬さん、お笑い芸人の志村けんさんなど故人となった大物芸能人も数多く出演していました。
そのため豪華な総集編に期待する声もあったのですが、実際に放送された内容は番組にゆかりのある出演者が、ドライブをしながら思い出を語るなんとも“ユルい”もの。なによりダウンタウンのお2人が最後まで登場しない異例の流れとなりました」
ネット上では過去の名物番組の最終回と比べる声も聞かれる。
《いいとも最終回→歓喜ダウンタウンDX最終回→落胆》
|
|
《改めていいともグランドフィナーレって凄かったんだな》
《騒動で出演難しかった中のSMAPのスマスマの最終回でさえ最後の最後はちゃんと5人出演させていたのに、今回のダウンタウンDXは本当酷すぎ。過去の映像すら流せないとか…ゲストの方もなんか可哀想》
『ダウンタウンDX』のあっけなさ
2014年3月に32年の歴史に幕を下ろした『笑っていいとも!』(フジテレビ系)や、同年12月に20年目に終わりを迎えた“スマスマ”こと『SMAP×SMAP』(関西テレビ・フジテレビ共同制作/同系)と比べる声が聞かれる。2つの番組の最終回はどちらも豪華なものだったと前出の放送作家が続ける。
「『いいとも!』には過去の番組レギュラーが大集合しましたが、お笑いは業界のしがらみもあるため、別個に出演が予定されていました。しかし、ダウンタウンの松本人志さんが『とんねるずが来たらネットが荒れる』と口にしたことで、とんねるずの石橋貴明さんが木梨憲武さんと爆笑問題に声をかけ乱入。
そこにナインティナインも加わり、ダウンタウン、ウンナン、とんねるず、爆笑問題、ナイナイが一同に介しました。同じ場には明石家さんまさんも同席しており、当時SMAPメンバーだった中居正広さんが“仕切る”流れとなりました」
|
|
「いいとも」最終回ではタモリを中心に奇跡の並びが実現した形だ。対して“スマスマ”は同年初頭から始まった“SMAP解散騒動”の余波を受けての最終回となったため、作り方が難しかったと前出の放送作家が語る。
「放送時間は5時間におよび、過去の名場面を一挙に放送する大総集編となりました。メンバーの生出演はなかったものの、西山喜久恵アナウンサーが視聴者からのFAXを読み上げる生放送パートが挟まれています。さらにラストにはメンバー5人がそろったヒット曲『世界にひとつだけの花』の撮り下ろし映像も流れました。収録日は12月1日であり、この時点でSMAP解散は発表済。それでも視聴者とファンのために、最後の共演シーンが放送されたのです」
名番組が残した伝説の最終回に比べると、ダウンタウンのいない『ダウンタウンDX』最終回の“あっけなさ”がきわ立つのは確かだ。