仲村トオル、40年前の自分にダメ出し 『ビー・バップ・ハイスクール』を鑑賞「罰ゲーム」「恥ずかしい」

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2025年06月28日 20:10  クランクイン!

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映画『ビー・バップ・ハイスクール』舞台あいさつに登壇した仲村トオル  クランクイン!
 俳優の仲村トオルが28日、東京・丸の内TOEIにて行われた映画『ビー・バップ・ハイスクール』の舞台あいさつに出席。撮影当時のエピソードをたっぷりと語った。

【写真】40年ぶりに『ビー・バップ・ハイスクール』を鑑賞した仲村トオル

 1960年9月20日に開業した映画館「丸の内TOEI」が、東映会館の再開発に伴い、2025年7月27日に閉館する。東映最後の直営館であり、日本最後のロードサイドシアターとして親しまれてきた本劇場は、自社作品の上映やイベントに加え、銀座や映画業界全体の活性化にも貢献してきた。

 現在、約65年の歴史に幕を下ろす「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトを開催中で、5月9日〜7月27日の80日間に100本以上の傑作を特集上映。劇場を使った多彩なイベントも行われている。

 仲村の登壇も、そのイベントのひとつ。1985年に上映された『ビー・バップ・ハイスクール』で主人公の一人・中間徹役を演じた仲村。この日、観客と一緒に会場後方席で作品を鑑賞していたようで「最初から最後までちゃんと見たのは、もしかしたら公開当時以来。本当に40年ぶりかもしれないです」と言い、映像については「自分から見たいとお願いしたのですが、前半は“罰ゲームに手を上げてしまった!”と後悔しました(笑)。自分にいっぱいダメ出ししながら見ていました。恥ずかしかった〜」と初々しい自身の演技に恥ずかしさを感じたことを明かした。

 『ビー・バップ・ハイスクール』は、仲村にとっては俳優デビュー作としてひときわ思い入れのある作品。オーディション会場は東映会館で、俳優として初めての舞台あいさつに立ったのも丸の内TOEI だった。

 そもそも本作に出演するきっかけとなったのは、当時読んだ雑誌内の広告。それまでは俳優に特に興味はなかったそうだが「(応募する)前の年に父親が亡くなって、このまま呑気に大学に通っている場合じゃないなと。世の中に出なきゃという焦りがありました。何かをする自信もなければ、やりたいことも見つかっていない状況で、何かのきっかけになるかと思って応募しました」と振り返った。

 しかし、いざオーディション当日。ここ丸の内TOEIの8階にある会場のドアを開けた瞬間、「この作品に出ていたような人たち(ヤンキー)だらけで、“ケンカしたくてしょうがねえ!”みたいなバチバチな空気が飛び交っていて。(選択を)間違ったなと思いました(笑)」と回顧。

 そして、そんな参加者6000人の中から主人公のひとり・中間徹役に選ばれ、「(周りを)あまり見ないようにはしましたが、殺気を感じました。今日は明るいうちに、人がいっぱいいる道を通って帰ろうと思ったことを覚えています(笑)」と明かして観客の笑いを誘った。

 いざ撮影が始まっても、「手加減をしない人もいた」と言うほど血気盛んな俳優たちが集まり、仲村も体当たりで挑んだアクションシーン。そんな過酷な撮影についても振り返ったほか、ヒロイン役を務めた故・中山美穂さんに触れる場面も。

 「当時僕は20歳、美穂ちゃんは15歳ですごく年下ですが、当時からトップアイドルでしたので、少し近寄り難い存在でした。現場でそんなに会話した印象はないのですが、徹のおばあちゃん家に一緒に逃げるシーンからの待機中、真っ暗な中で美穂ちゃんの目がすごく光って見えて。“猫みたいだね”と言ったら、美穂ちゃんは“そうだよ。簡単にしっぽは振らないし、媚びないし”と言ったんです。15歳の女の子にしてはとても大人っぽいことを言っていたなと思い出しました」と当時の思い出をしみじみ語った。

 さらにこの日『あぶない刑事』シリーズで共演した、舘ひろしと柴田恭兵からサプライズでメッセージも。映像内にて、柴田は当時の仲村を「大丈夫かな?」と心配していたことが明かされたのだが、仲村は「僕は『あぶない刑事』が始まった当初、舘さんに対して“大丈夫かな?”と思っていましたよ(笑)」と告白し、会場から大爆笑が巻き起こっていた。
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