2025年WRC第7戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)6月28日、南ヨーロッパのギリシャにて、2025年WRC世界ラリー選手権の第7戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ3が行われ、スペシャルステージ13を終えた時点で、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップをキープしている。日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)はデイリタイアとなった。
そんなデイ3を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合6番手
「ループステージに向かうリエゾンで、ハンドブレーキの問題がまた発生したことに気づいた。少なくとも問題があることはすぐにわかったので、何をすべきか理解していた」
「午前中も同じ課題があったので、午後にもう1度取り組むためのトレーニングをしたようなものだ。ヘアピンカーブなどではドライビングで問題を回避しようと試みたが、それがうまくいかない場合は、非常にゆっくりとマシンを走らせて出ようとした」
「ハンドブレーキの問題があったし、実はステアリングラックにも何かの問題があったと思う。だから、最後のふたつのステージは何とか完走を優先した」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合15番手
「午後、ループの最初のステージに入ってすぐ、最初のヘアピンに差し掛かり、ハンドブレーキを引いたのにもかかわらず直進した。正しく動作していなかったようで、それ以降はハンドブレーキを使わないようにしなければならなかった」
「つい使いそうになったときもあったけれど、なんとかステージを通過できたよ。でも、基本的にふたつのタイヤが剥離した状態でループの残りを終えた」
「パンクしたらその日はリタイアになってしまうので、少しイライラした。もちろん、クリーンな走りをするようにしたいと心がけたが、このラリーでそれができたステージはひとつかふたつだけかもしれない」
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合18番手
「もちろん、楽な1日ではなかったし、楽な道のりではなかったと思うが、僕たちはこの日を乗り越えた。今はそれがもっとも重要なことだ」
「ポジティブなことはあまりなかったが、ネガティブなこともそれほど多くはなかったので、落ち着いた1日だったと言える」
「それでも、もう少しペースが良くなればいいと思う。明日の朝は完全に新しいステージでスタートして、その後はパワーステージになる。すでにかなり厳しいラリーだし、明日どうなるか見ていこう」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合5番手
「午後は雨が降ると予想していたので、ソフトコンパウンドを選択し、良い動きをしてポジションをさらに上げられる可能性に備えた」
「(エルフィン・)エバンスにプレッシャーをかけ続けたかったし、彼に何か問題が起きた場合に備えて、できるだけ近づきたかったので、今日は少しプッシュした」
「明日は何が可能か期待して待たなければならない。最終日のステージは非常に荒れているので、1回目と2回目の走行はマシンとタイヤにとって大きな挑戦になるだろう。トラブルなく良い走りをしたいと思っている」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合首位
「全体的にとても良い1日だった。午後も、岩盤が脅威になるときがあったのは事実だが、全体的にはよりスムーズで安定していて、予想していたよりも多少良かった。良いリズムがあり、それを1日中維持できた」
「僕たちは今もリードしているが、まだポイントを獲得していないことと、新しくて非常に長いステージを含む、荒れたステージがいくつか残っていることを覚えておくことが重要だ」
「それはいつだってとても厳しいものだ。これをやり遂げるために、明日何ができるか見ていこう」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合3番手
「今日の午後は、明日に向けて良いポジションを維持するために生き残り、パンクのリスクを回避することだけに集中していた」
「タイヤの摩耗を管理するのは難しかったが、タイヤマネジメントをして明日のためにソフトタイヤを残しておけたので、満足している」
「SS10で問題が発生したため、いくらかのタイムと順位をひとつ失ったが、問題を修正した後はそれ以上のタイムロスはなかった。明日は多くのポイントを獲得したいが、一方では、すべてを危険にさらして2日間にわたる努力をスーパーサンデーで無駄にしたくはない」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合4番手
「スタート順が後方だったことに助けられた部分もあったが、今日はクルマのフィーリングが良くなった」
「トラブルを避けつつ安定したスピードとリズムを保つことを心掛け、それを実現できた」
「明日はもちろん攻めの走りをしなければならないが、まずはフィーリングを見て判断したいと思う。明日は、通常の短い日曜日とは異なり過酷で長い1日になると思うが、サンデーポイントは重要なので頑張りたい」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3リタイア
「簡単な1日ではなかった。午前中からかなり苦戦していたし、午後最初のステージでは激しいブレーキングで道を少し外れ、スタックしてしまった」
「その後コースに復帰したとき、クルマのダメージに気づいた。もしかしたらそれが原因で減速できなかったのかもしれないが、いずれにせよステージを完走することはできなかった」
「明日は良い1日を過ごし、できるだけ多くのポイントを獲得するよう努める」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合2番手
「堅実に戦い、今日もギリシャの過酷な1日を乗り切れたことを喜ぶべきだ。少なくとも昨日よりは暑くなかったので、少しは楽に感じた」
「一部の路面は依然荒れていて、午後の2回目の走行ではタイヤの摩耗管理が重要なポイントだった。オィットは今日絶好調だったので、自分たちにできることは限られていた。また、今朝は出走順が依然大きな影響を及ぼしていることを意識していた」
「明日もまだ長い距離が残っているし、2回目の走行では非常に荒れたコンディションになると予想されるので、あらゆることが起こり得る。日曜日のポイントが懸かっているので、誰もリラックスできない」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3リタイア
「昨日よりもかなり良いスタートを切ることができました。昨晩クルマにいくつか変更を加えた結果、より快適かつ自信を持って走れるようになりました。さらに、ミッドデイサービスでも調整を加えたところ、午後はさらに良くなりSS11のスプリットタイムは良好でした」
「無理なプッシュはしていなかったですし、すべてがコントロール下にあると感じていましたが、ヘアピンコーナーでブレーキング時に路面が非常にバンピーで荒れていて、速度を落とすことができませんでした」
「残念ながら外側にグラベルの土手があり、その上に乗り上げ脱出することができなくなってしまいました。非常にアンラッキーではありましたが、自分のミスですのでチームに謝罪します」
https://twitter.com/officialwrc/status/1938988668196122963?s=46
[オートスポーツweb 2025年06月29日]