
今年の6月は、各地で異例の暑さとなりました。6月中旬以降は全国的に厳しい暑さが到来し、6月下旬は西日本で広く梅雨明けするなど、早すぎる夏本番を迎えている所が多くなっています。6月の真夏日・猛暑日が最多となった地点や日数などについて、まとめました。
6月30日 真夏日地点・猛暑日地点は今シーズン最多
今日30日も広範囲で厳しい暑さになり、体温超えのうだるような暑さとなっている所もあります。15時現在、全国で最高気温30℃以上の真夏日は632地点、35℃以上の猛暑日は112地点に上り、いずれも今シーズン最多です。
全国で最も気温が上がっているのは、京都府福知山市の37.6℃、次いで岐阜県多治見市の37.4℃、兵庫県朝来市和田山町の37.3℃、群馬県前橋市と伊勢崎市、埼玉県熊谷市、広島県三次市の37.1℃などとなっています。梅雨明けの発表がまだの関東甲信と東海でも、6月中旬に続き、真夏のリハーサル第二弾が到来しています。
※各地の最高気温、真夏日・猛暑日の地点数は、このあと更新する可能性があります。
「真夏日・猛暑日が今シーズン最多」という言葉は、本来なら盛夏の頃に使用すべきですが、今年はそれだけ夏が前倒しで到来しています。6月としては異例の暑さとなり、各地で暑さの記録が出ています。
真夏日日数 東京都心など 26県庁所在地で最多
6月に最高気温30℃以上の真夏日日数が最多となった、各都道府県の主要都市です。()内は日数
・札幌市 (6)
・仙台市 (8)
・盛岡市 (9・タイ)
・山形市 (15)
・福島市 (17)
・東京都心 (13)
・横浜市 (14)
・千葉市 (13)
・さいたま市 (15)
・水戸市 (12)
・宇都宮市 (15)
・前橋市 (16)
・静岡市 (11)
・津市 (11)
・神戸市 (11)
・奈良市 (16)
・和歌山市 (13)
・広島市 (12・タイ)
・鳥取市 (16)
・高松市 (14・タイ)
・松山市 (15・タイ)
・高知市 (14)
・徳島市 (13)
・大分市 (13)
・宮崎市 (18)
・鹿児島市 (16)
猛暑日日数 京都・名古屋・甲府などで最多
6月に最高気温35℃以上の猛暑日日数が最多となった、各府県の主要都市です。()内は日数
※最多日数が1日の地点は除外
・福島市 (3)
・前橋市 (7)
・甲府市 (7)
・名古屋市 (4・タイ)
・岐阜市 (4・タイ)
・京都市 (5)
・大津市 (2)
・奈良市 (4)
・山口市 (3)
・佐賀市 (2・タイ)
そのほか、6月16日には徳島市で、6月として観測史上初めての猛暑日となりました。
明日からは「まだ」7月、暑さとの戦いは序盤戦です。6月24日に気象庁が発表した3か月予報では、7月、8月、9月とも全国的に、気温は平年より高いと予想されています。規則正しい生活やバランスのとれた食事、適度な運動など、暑さに負けない体づくりをして、長い夏を乗り切っていきましょう。
|
|
プレクーリングで熱中症予防
熱中症対策の1つに「プレクーリング」があります。これは、屋外の作業などを始める前に、あらかじめ体を冷やしておくことで、作業中に体温が上がるペースを緩やかにする方法です。プレクーリングには、2つの種類があります。
1つは、体の内部から冷やす方法です。冷たい物を飲むことで、体の内部から冷やすことができますが、おすすめは「アイススラリー」です。スポーツ飲料と、凍らせたスポーツ飲料を、ミキサーで撹拌して作ります。微細な氷と液体が混ざっているので、液体だけを飲む時に比べて、冷たさがゆっくりと体の内部に浸透します。水分だけでなく、塩分や栄養素も補給できますが、一度に大量に飲むと、胃に負担をかけるので、少しずつ飲みましょう。1回に100グラム程度、数回に分けて飲むのがよいとされています。
もう1つは、体の外部から冷やす方法です。保冷剤などが体に接触するように作られたクールベストや、ファンのついた上着を着るのもおすすめです。また、水の入った器に手や足を入れて、10分程度、冷やすだけでもプレクーリングできますが、水温は10〜15℃が効果的で、温度が低すぎると血管が収縮してしまい、逆効果になります。他にも、休憩時間に、椅子に座り、手足を水につけながら、スプレーで全身に水をかけて扇風機で風を送ると、脱水状態が軽減されます。
プレクーリングは、いくつかの方法を組み合わせて実施すると、より効果的です。暑い中での作業でも、できるだけ熱中症を防いでください。