
「トカゲがガラスケージの側面ぶち割って脱走中なんだけど、捕まえられそうになったらクビ引っ込めて奥に逃げれると余裕しゃくしゃくで、メタルラックの下から顔だけ出してくつろいでる」
2025年6月5日、Xユーザー・トギさん(@pso_togi)が投稿した“脱走トカゲ”のエピソードが話題を呼び、6.3万件を超える“いいね”を集めました。
トカゲは普段、飼育専用の部屋にあるケージの中で過ごしています。ところがこのとき、飼い主さんが予想していなかったハプニングが発生。ケージの一部が壊され、わずかに空いた隙間から部屋へ出てしまいました。
投稿された写真には、メタルラックの下に逃げ場をみつけたトカゲが、ひょっこりと顔をのぞかせている姿が写っています。
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横目で飼い主さんの様子をうかがうトカゲに対して、ゴム手袋をはめた飼い主さんが慎重に手を近づけると…。
トカゲは、シュッと後退り…!
そのまま奥へ引っ込んで隠れてしまいました。
飼い主さんは「週末にケージをよけて捕まえます」と“一時休戦”を宣言。その翌日には、こんな裏話も明かしました。
「この2日前、すでにトカゲが脱走していたので、出勤前に飼育部屋をのぞくと、ケージの割れたところ(すでに片付け済)から自分で中へ戻って、水入れでくつろいでいたんです。『今から“捕物”はできないから、帰るまでそこにいて』と声をかけて出かけました。そして、帰宅後、様子を見に部屋へ行くと、またケージからいなくなっていました…」
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どうやら、トカゲはこのときからメタルラックの下に身を潜めていたようです。
こうして始まったトカゲvs飼い主さんの攻防戦。警戒心が強まる中での捕獲は難航するかと思われましたが、ついに「激おこだけどお帰りいただきました」との報告が。投稿には、ケージに無事戻ったトカゲの写真が添えられていました。
さらに「激おこだけど、それはそれとしてゴハンはもらう。噴気音出しながら咥えるから変な音になってるw」と、おいしそうにごはんを食べる様子をおさめた動画も公開。数日に及んだ攻防戦のあとのごはんは、格別だったに違いありません。
日々、トカゲの安全と快適な飼育環境について学び、工夫・改善を重ねている飼い主さんにとって、今回の経験は新たな対策を講じるきっかけになったようです。詳しくお話を伺いました。
5年目で初の脱走…そのとき何が?
ーー今回の“脱走劇”について教えてください。
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「投稿の4日前、ケージのガラスが割れているのに気づきました。ケージ内には棚を使って階層を作っていたのですが、本来通るはずのない棚と側面ガラスのわずかな隙間に体を押し込んで、移動しようとしていたようです。体が大きくなってもう通れないにもかかわらず、無理に進もうとして割れてしまったのだと思います。このトカゲは5年以上飼育しているのですが、こうしたことは初めてでした」
ーー首を引っ込めて逃げる姿が印象的でした。
「いつでも逃げられるという安心感があるのか、他の生体に餌をあげているときも、顔だけ出してこちらをじっと見ていました。普段はビビりなのに、意外と大胆なことをしてきて、なんだかかわいく感じました」
ーーどのように捕まえたのか教えてください。
「隠れていた場所のケージをどかし、上から丸見えの状態にしたうえで、細長い棒などを使って手前へと誘導。その後はかなり暴れましたが、手袋をはめてしっかり押さえ、無事にケージへ戻しました」
ーーケージを壊しての脱走に驚きました。今後の対策は?
「現在は、同じタイプの別ケージに移しました。さらに、棚とガラス面の間に体を押し込めないよう、レイアウトを全面的に見直し・変更をして対策しています」
ーートカゲは、普段はどのような様子なのでしょう。
「かなり警戒心が強く、いつも水入れに浸かりながらこちらの様子をうかがっています。触れようとすると怒って逃げてしまいますが、餌に対してはとても積極的で、もらえるとわかった瞬間には、迷わず近寄ってきます」
トカゲと飼い主さんの間には、長い月日を共にしてきた関係性が見て取れます。リプ欄には、ふたりのやり取りを温かく見守る声が寄せられ、ほっこりとした雰囲気に包まれました。
「賢いなぁ」
「遊んでます?」
「完全に煽りですねw」
「ワニワニパニックかな?」
「めちゃくちゃかわいい(笑)」
「完全に隠れないのはかまってほしいのかなw」
「このリバティ、奪わせないぜのロッケンローラーですね」
「爬虫類は哺乳類ほど食わないからご飯で釣り出すのも難しそうですね。でもこころなしか楽しそうに見えます」
また、ケージの中に戻った姿を見た人たちからは、「かわいいですね。無事で何より」「かわいい子、無事にお帰り」など、小さなトカゲの束の間の“冒険”を見届け、ホッとする声も寄せられています。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)